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静嘉堂文庫美術館で「江戸の博物学」 鮮やかで個性豊かな図鑑など展示

「経史証類大観本草」の展示風景

「経史証類大観本草」の展示風景

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 静嘉堂文庫美術館(世田谷区岡本2)で6月25日、「江戸の博物学 ~もっと知りたい!自然の不思議~」展が始まった。

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 岩崎弥太郎の弟・岩崎彌之助と、息子の岩崎小彌太が2代にわたり集めた美術品を収蔵・展示する同館。国宝や重要文化財を含む古典籍約20万冊、東洋古美術品約6500点を収蔵する。

 同館は2014年から約1年半、防災・防犯や空調・照明設備の調整、収蔵品の修理のため一時休館し、昨年10月にリニューアルオープンした。

 自然に存在する物について幅広く研究する「博物学」がテーマの同展。博物学は、日本では「本草学」として主に薬の分野で発達してきたといい、江戸後期の1700年代半ばごろから、西洋の博物学の影響を受けるようになってきたという。

 同展では日本の博物学の歴史をたどりつつ、当時の人々に西洋博物学がどのように受け入れられてきたのかを紹介する。

 展示物は、不老長寿の仙人になることを目的に発展を遂げた中国の本草学の図譜「経史証類大観本草」をはじめ、日本人による最初の本格的な本草書「大和本草」、杉田玄白らが漢訳した「解体新書」、魚類約263種が丁寧に描かれた「鱗鏡(うろこかがみ)」など。

 展示担当者の成澤麻子さんは「徳川吉宗による漢訳洋書の輸入緩和が当時の人々にどう受け入れられてきたのか感じてもらうとともに、書物に描かれている挿絵も楽しんでいただければ」と話す。

 開館時間は10時~16時30分(入館は16時まで)。月曜休館(月曜が祝祭日の場合は開館、翌日休館)。入場料は、一般=1,000円、高校生・大学生=700円、中学生以下無料。8月7日まで。

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