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砧・大蔵で「予約制乗合ワゴン」実証実験 持続可能な地域公共交通目指す

「予約制乗合ワゴン」のイメージ

「予約制乗合ワゴン」のイメージ

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 世田谷区の砧・大蔵エリアで現在、「予約制乗合ワゴン」の実証運行が行われている。

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 同区と砧町町会・法人格砧町自治会・祖師谷南商店街振興組合の地元協議会、東急バスの連携による取り組みで、有償デマンド型交通の需要を検証する。5月1日、運行を開始した。

 最寄りのバス停留所から200メートル以上かつ鉄道駅から500メートル以上離れている地域を「公共交通不便地域」と定義し、バス業者と連携しながらコミュニティバスを導入するなどの対策を行なってきた同区は、「砧・大蔵エリア」を公共交通不便地域対策のモデル地区として選定し、2017(平成29)年からコミュニティー交通の導入を検討してきた。同エリアは、小型バスが通行不可能な道幅の狭い道路が多いことから、地域住民と協議・検討を重ね、ワゴン車を使ったデマンド型コミュニティー交通の導入を目指す。

 実証運行では、対象エリア内の公共施設や福祉施設、商業施設など33カ所に設けた「乗降地点」間を東急バスのワゴン車が運行。利用者はウェブサイトや電話で配車手配し、ワゴン車はAIを使い利用者の予約状況に応じて、乗降地点間を最適なルートで運行する。需要予測アンケート調査の結果などから、一日の平均利用者数90人、収支率30パーセントを目標に掲げ、利用状況や課題、有効性などを検証した上で、本格運行の可能性を検討するという。

 同区道路・交通計画部交通政策課長の堂薗次男さんは「持続性のあるコミュニティー交通にするためには、地域住民が移動手段の必要性を共有し、守り育てていくことが重要。自分に合った使い方で気軽に利用してもらえれば」と話す。

 運行時間は8時30分~18時。乗車定員は8人。運賃は、大人=300円、小学生=150円、70歳以上=100円(交通政策課、砧まちづくりセンターで発行される割引証の提示が必要)で、交通系ICカードも使用できる。運行期間は最大で2026年4月30日まで。

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