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世田谷・岡本で「レオナルド・ダ・ビンチが夢見た楽器」初披露-製作秘話も

初披露される「ビオラ・オルガニスタ」・モータードライブを使っているため電源コードが見える

初披露される「ビオラ・オルガニスタ」・モータードライブを使っているため電源コードが見える

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 世田谷・岡本の「松本記念音楽迎賓館」(世田谷区岡本2、TEL 03-3709-5951)で12月17日、レオナルド・ダ・ビンチの発想に基づき製作された擦弦鍵盤楽器「ビオラ・オルガニスタ」の初披露を兼ねた「製作秘話と演奏会」が開かれる。日本オーディオ協会(港区)と同館の共催。

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 擦弦鍵盤楽器とは、弦を弓でこすって音を出す発音原理と鍵盤を組み合わせた楽器を指し、ピアノなどの打弦楽器と異なり、音を減衰させずに演奏できる特色を持つ。ヨーロッパ中世盛期の修道士音楽に重要な役割を持った「オルガニストラム」が始まりと考えられる。

 イタリアのルネサンス期を代表する芸術家レオナルド・ダ・ビンチが1万3000ページに及ぶ手稿に残した同楽器へのアイデアやスケッチを基に「ビオラ・オルガニスタ」を現代に再現・製作したのは小渕晶男さん。小渕さんは、2004年に会社員を退職後、小渕沢近くで楽器工房を開き、チェンバロ、クラヴィコード、フォルテピアノなどの「歴史的名器」をモデルにした鍵盤楽器製作に取り組んでいる。自身もバイオリン奏者である小渕さん。バイオリンの「楽器としての欠点をレオナルド・ダ・ビンチと共有できた」ことが同楽器実現のきっかけになったという。

 今年夏に製作が完了した同楽器は、「世界でも片手で数えられるほどの、数少ない演奏可能な擦弦鍵盤楽器の一台」。以前から付き合いのある同館・横田館長のラブコールに応える形で、同所で初披露の運びに。当日は、小渕さんの製作秘話に加え、レオナルド・ダ・ビンチ時代の音楽演奏も予定する。

 レオナルド・ダ・ビンチ以来、現代までの500年間、その存在をほとんど知られていないだけでなく実用例も少ない「謎深い」同楽器。「演奏は17日のみだが、展示は25日まで行っているのでぜひご覧いただければ」と横田館長。「当館にふさわしい、シックなクリスマスツリーもお出迎えする」と来館を呼び掛ける。

 開催時間は13時30分~、16時30分~の2回。参加費2,000円。

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