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成城で小・中学生対象のオペラプロジェクトー異文化体験で多様性養うきっかけを

オペラ講座講師を務めるフラビオ・パリージさん

オペラ講座講師を務めるフラビオ・パリージさん

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 成城ホール(世田谷区成城6、TEL 03-3482-1313)4階で8月3日、「小・中学生の夏休み課外授業ワクワク鑑賞会No.2 チェネレントラ(シンデレラ)」が開催される。

成城ココリズム・プロジェクトを立ち上げた石川フミ子さん

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 同イベントを主催する「成城ココリズム」の石川フミ子さんは、2009年に成城大学の一般社会人向け講座で「アートプロデュース」を学び、講座の仲間と共に同企画を立ち上げた。成城ココリズムは「オペラのある音楽会」の総称で、「ココから始まるリズム」「ココロを動かすリズム」を意味する。

 もともと金融機関での勤務経験が長く、キャリア教育への関心が高かった石川さん。社会人生活の中で「文化の多様性を感じ、グローバル感覚を養うには大人になってからでは遅い。子どものころから肌感覚としていろいろなことを五感で感じている事が大切」と感じたという。また、イタリアから帰国した折に元気の無い・自信を失ってしまったかに見える日本の姿を「もったいない」と思ったという。「異文化を知ることで、逆に外から日本を見る視点を知り、日本の良いところにも気付けると思う。将来を担う子どもたちへの思いを込めて、オペラとレクチャー講座という組み合わせを地域に根差して開催していこうと決めた」と話す。

 どんなテーマを取り上げるかなど悩み、2年ほどオペラについて徹底的に勉強し、2012年から成城で夏休みと10月に子ども向けのオペラ公演企画を続けている。2012年は「ドン・ジョバンニ」の公演と日曜オペラ塾としてモーツァルトを取り上げた。2013年はモーツァルトの「魔笛」の鑑賞会と公演を行い、この2年間で延べ300人ほどが参加した。 

 今回取り上げるロッシーニの「チェネレントラ」は童話「シンデレラ」を元にした物語。「文化の違いから、誰もがよく知るシンデレラがイタリアではどのようにストーリーが変わっているかにも注目してほしい」と話す。「毎年参加してくれる子どもたちもいて、成長を間近で感じられることもうれしい。10年後、小学生の子たちは成人する。その成長を思い描くのも楽しみ。持ち出しの多いプロジェクトだが、若手オペラ歌手が活躍できる場を創出することにもつながるので、長く続けていきたい」(石川さん)。10月17日・19日には成城の音楽サロン「サローネ・フォンタナ」でサロンオペラ「奥様女中」も予定する。あえて子ども向けの演出にはせず、「本物」のオペラを感じてほしいという。

 当日は、ロッシーニ作曲の「チェネレントラ」をDVDで鑑賞。イタリア人で現在淑徳大学オペラ講座講師を務めるフラビオ・パリージさんによる解説がある。おやつやティータイムも予定する。

 開催時間は10時~12時。対象は小・中学生(保護者同伴または友だち同士の参加も可)。定員40人。参加費は1,300円(資料・おやつ代として)。問い合わせ・申し込みは成城ココリズム・プロジェクト事務局(TEL 03-3484-7116)まで。プロジェクトへの運営・協力も歓迎する。

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