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二子玉川で「100年の未来ブック」発刊-玉川町会主宰、基本方針案など盛り込む

二子玉川100年の未来ブック(表紙)

二子玉川100年の未来ブック(表紙)

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 世田谷区の玉川町会主宰で地域の課題や活動について話し合う「二子玉川100年懇話会 まちづくり研究会」は2月2日、これまでに進めてきた活動とその基本方針案を1冊にまとめた「二子玉川100年の未来ブック」(100年ブック)を発刊し配布を開始した。

二子玉川100年懇話会 まちづくり研究会の活動の様子

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 同会の発足は2009年。一般的に「二子玉川」と呼ばれるエリアの核となる玉川町会(玉川1~4丁目、芳賀孝会長)が中心となり、「100年先を見据えたまちづくりを考える会」として2カ月に1回の頻度で地域の関係団体、小学校やPTA、世田谷区、玉川警察署と商店街、玉川高島屋、東急電鉄などが参集してまちづくりの各課題に取り組む。

 二子玉川は今春に二子玉川駅東エリア再開発事業の第2期開業を控えており、さらに大きく変わることが予測されている。「街に関わる人々が、それぞれに抱く二子玉川の姿を共有しながら、これからのまちづくりにつなげていくことがとても大切」と、同町会企画部長の戸田允易さん。「100年後を見据え同じ方向を目指して、今の1年1年を積み重ねて行きたい」と話す。

 現在、同町会の全世帯数は約6300で人口は約1万2000人、エリア面積は約1平方キロメートル。町会への加入世帯カバー率は約55%。同町会ではこれまでに、新加入世帯などへ同街の歴史や地理などの情報を掲載した「ものしりマップ」(2010年)や「震災対策マップ」(2011年)を作成・配布。災害時要援護者支援など共助を目的とする「ご近助広場」(2011年)、町会内掲示板を有効活用し必要な街情報を一つの紙面で伝える「掲示板リデザインプロジェクト(街情報プロジェクト)」(2012年~)、歩行者の安全確保を主な目的とし時速30キロの速度規制を実施する区域の設定「ゾーン30」(2014年~)など、さまざまな活動を実施してきた。

 同会は昨年9月にシンポジウムを開き、これまでの活動とそこから出された意見を踏まえ取りまとめた「まちづくり基本方針案」を発表。「これからのまちづくりで大切にしたい5つの項目」として、「みどり・歴史・文化」「安全・安心」「にぎわい」「住み心地」「しごと」を掲げた。

 今回、同基本方針案などを1冊にまとめて発刊した経緯について、「前に進み生き続ける街は、先人たちが伝えてくれて自分たちがつないださまざまなことも忘れてしまいがち。この活動の『はじまり』を何かに残しておきたかった」と明かす戸田さん。「この冊子を手に取った方が二子玉川に興味を抱いて好きになり、一緒に未来を考えていただけたら。そのための手掛かりを見つけてほしい」と話す。

 同冊子はA4横判で14ページ。発行部数は3500部。配布場所は玉川町会会館、二子玉川商店街 商店会館、世田谷区用賀出張所二子玉川分室、カタリストBA(二子玉川ライズ)、大勝庵・玉電と郷土の歴史館やサイクルショップシロタなど(無料、1人1部まで)。ほかに、同会ホームページでPDF版を閲覧することができる。

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