瀬田玉川神社(世田谷区瀬田4)の例大祭が10月17日・18日、行われる。
同社は戦国時代の16世紀中ごろの創建で、17世紀に入ってから「長崎四郎右衛門嘉国」が社地を寄進して現在地に移したとされる。長い間「御嶽神社」と呼ばれてきたが、1908(明治41)年には在郷の小社数祠(し)を合祀(ごうし)して「玉川神社」となり、後に瀬田・玉川両地区の氏神様として「瀬田玉川神社」と呼ばれるようになった。
毎年10月の第3日曜に行われる同祭は、瀬田交差点を中心とした環八通り付近を巡行する「瀬田神輿(みこし)」と、二子玉川西地区ふれあい広場(国道246高架下ふれあい広場)を神酒所として吉沢橋(鎌田3)近辺から二子玉川駅を通り抜け二子玉川ライズ(玉川2)までを巡行する「玉川神輿」の2つが出御(しゅつぎょ)する。
各地区から集まった人々や子どもたちが祭礼の衣装をまとい、国内でも有数の交通量がある環八通り、国道246号(玉川通り)に一時交通規制を行って、神輿を担ぎ太鼓や山車(だし)を引きながら街を練り歩く。特に、2011年の開業時から玉川神輿が渡御(とぎょ)している二子玉川ライズ ガレリアでは、両側に商業施設が立ち並び、屋根が架けられた吹き抜け空間に担ぎ手の掛け声が響き渡るため、「臨場感がある」と来街者にも毎年好評。境内では、300年の歴史があり保存会によって受け継がれている「瀬田囃子(ばやし)」の演奏や、地域の団体による舞踊や演芸などのパフォーマンスも。
玉川神輿は今年新たに、世田谷区立二子玉川公園から出発し、9月に本社移転を完了した楽天クリムゾンハウスと4月に完成した再開発事業の「二子玉川ライズS.C. テラスマーケット」、駅高架下をくぐり玉川高島屋S・C南館を通って宮入りする巡行ルートを宵宮(17日)に実施する。
玉川町会の芳賀孝会長は「再開発事業が終了した記念すべき本年は巡行エリアを拡大し、街全体で盛り上げていくので、渡御中にぜひ呼び声を掛けてもらいたい」と話す。新たに新調したという子ども神輿(高学年用)の登場を明かし、「地域の多くの子どもたちにぜひ担いでもらえたら」と参加を呼び掛けた。
17日は宵宮、18日は本祭。神輿渡御は、瀬田=17日13時~15時30分(子ども神輿、大太鼓)、18日12時~18時(大人神輿、子ども神輿、大太鼓)、玉川=17日17時~19日(大神輿)、18日11時~19時(大神輿・中神輿・囃子、子ども神輿・太鼓)。