
「こどもの未来を広げるせたがやの学びプロジェクト」の報告会が9月12日、キャロットタワー5階(世田谷区太子堂四丁目)で開催される。主催は公益社団法人「東京青年会議所」の世田谷区委員会。
世田谷区内の学校教育では、「非認知能力」(自己肯定感、コミュニケーション力、主体性、自己管理能力、感情制御能力)が子どもの将来の社会的成功や幸福感とも深く関わるものとして、教育および地域社会における育成課題と位置付けられている。同委員会では、「非認知能力の向上が認知能力の向上にも寄与する」仮説を掲げ、産官学および保護者が連携し、地域全体で教育を考え、実践する「世田谷モデル」の構築を目指す事業「こどもの未来を広げるせたがやの学びプロジェクト」を展開。「人と違うことを、誇りに。」をテーマに本年度から5カ年継続事業として推進する。
初年度は「自己管理能力」に着目して、性格を9つのタイプに分類する性格診断「エニアグラム診断」を活用した教育プログラムを、同区研究指定校となっている世田谷区立京西小学校の5年生を対象に7月4日、14日の2日間にわたって3コマの授業として行った。日本エニアグラム学会から講師を招き、エニアグラム診断を活用した自己分析やグループワークを通じて、自分の特徴を知り、自分の「強み」や多様性について考える授業を行ったという。
副委員長の西村さんは「この教育プログラムを通して、子どもたちが自分と向き合う機会を提供できたことで、実施前後のアンケート結果から、自分と向き合うことができた、自分に自信が持てたなどの肯定的な結果の割合増加が見られた」と話す。
報告会では、同教育プログラムの説明や成果報告、今後の展望に関する意見交換を行い、同プロジェクトへの協力者を募り、「世田谷モデル」を広めていきたいという。
西村さんは「大人になると自己分析・自己管理がとても大事。父親として子どものうちに自己分析をする力を身につけてほしいと考えたことがきっかけで、非認知能力向上を目的とした事業を立ち上げた。報告会を通して事業のことを知ってもらい、地域の皆さまと交流し、保護者や学校、企業、行政が地域の子どもたちに対して何ができるかを考え、同じ方向を向いて教育に取り組む環境を構築できれば」と話す。
開催時間は15時から。参加無料。要事前申し込み。