子ども映画祭「キネコ国際映画祭」が10月31日から、二子玉川駅周辺で開催される。主催は一般社団法人キネコ・フィルム。
ベルリン国際映画祭児童映画部門の協力を得て1992(平成4)年に創設し、世界各国からさまざまなジャンルの「今、見せたい映画」を集め、子どもたちの年齢に合わせて上映する同映画祭。32回目を迎える今年も映画館とホール、カフェを会場に、映画上映やワークショップ、ミュージックライブなどのプログラムを提供する。
会場は、二子玉川ライズスタジオ&ホール、109シネマズ二子玉川、二子玉川ライズ、玉川高島屋S.C.、シュクレペールカフェ、ふたこビール醸造所、世田谷区民会館せたがやイーグレットホール。国内外から集めた約700作品から、プログラミングチームが選んだ注目作品やアニメーション、ドラマ、SF、ファンタジー、ドキュメンタリーなど長編・短編合わせて67作品を上映。うち17作品は「ライブシネマ(生吹き替え)」で上映する。今年新たに加わった世田谷区民会館せたがやイーグレットホールでは、「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」「マインクラフト/ザ・ムービー」を上映する。「ポーランド映画」にフォーカスし、ポーランド広報文化センターのほかポーランドの国際青少年映画祭「アレキノ!」の創始者でイェジ・モシュコビッチさんが協力して選んだ長編3作品と短編6作品を上映する。玉川高島屋S.C.はワイヤレスヘッドホンを装着し、周囲の音を気にせず映画の世界に没入してもらう「サイレントシアター」を用意する。新たに設ける「せたがや KINEKO Gold Stage(ゴールド ステージ)」では「世田谷から世界へ」をテーマに世田谷を拠点に活動するアーティストがパフォーマンスを披露する。
「ティーンズ部門」では戦争、迫害、ジェンダーなどと向き合う10代のリアルな姿を描いた「私たちは終わらない」、「Girls Don' t Cry(ガールズ ドント クライ)」などを上映するほか、一部の作品では上映後のQ&Aで作品の裏側や制作秘話などを直接伝える。
親子で楽しんでもらうプログラムも用意。ノルウェーの切り紙アニメーション作家アニータ・キリさんによる「ストップモーションアニメ制作」、ボーランドのヨアンナ・ヤシンスカ・コロンキェビチ監督による「絵画アニメーション制作」などのクリエーティブワークショップをはじめ、ダンス、バレエパフォーマンスやミュージックライブなどを行う。
今年のテーマは「ひまわり」。「戦争や災害のニュースが絶えない今だからこそ、映画が子どもたちの心に小さな希望の種をまく力があると信じている。その種がやがて光を浴びて、ひまわりのような平和の花が開くようにという願いとここから映画や文化芸術の花を咲かせていければという思いを込めた」と同映画祭フェスティバル・ディレクターのたひらみつおさん。「映画を見るだけではなく、感じて、話して、つながる場を提供したい。映画を通して笑顔が生まれ、子どもたちが新しい世界を発見する瞬間を、ぜひ一緒に見届けてほしい」と話す。ゼネラル・ディレクターは今年で17回目の参加となる戸田恵子さんが務め、エグゼクティブ・ディレクターは中山秀征さん。チーフ・プログラミング・ディレクターは横山だいすけさん。スペシャル・サポーターは、今年初参加の木村佳乃さんのほか、井ノ原快彦さんと桂宮治さん、迫田孝也さん、満島ひかりさん。アートディレクターは森本千絵さんが務める。
鑑賞料金は、18歳以上=1,500円(ライブシネマは2,000円)、3歳~17歳=500円(同1,000円)。11月4日まで。