世田谷区立「瀬田4丁目広場」(瀬田4)で9月29日、「お月見とちょっぴりこわ~いお話の夕べ」が開催される。
同広場は、信濃銀行取締役、信濃毎日新聞社長で後に貴族院議員、枢密顧問官を務めた小坂順造氏(1881~1960年)が住んだ敷地面積約2800坪の豊かな緑地空間。国分寺崖線上の縁辺部にあり、敷地内には湧き水や竹林などを有す。同敷地内にある「旧小坂家住宅」は1937(昭和12)年に建てられ、1999年に世田谷区の有形文化財の指定を受けている。同地は世田谷区に寄贈された後、1998年から「区立瀬田4丁目広場」として一般公開されている。
今年1月より地域住民が中心となり、同広場の利活用について話し合うワークショップを年度内に5回の予定で開催し、イベントの企画・運営を行っている。同広場周辺に点在する区立岡本民家園、松本記念音楽迎賓館、静嘉堂文庫美術館などの文化施設との連携を目指す「フィールドミュージアム計画」を立ち上げ、地域の活動団体「砧南グリーンズ」や「カタクリの会」などのほか、都立世田谷総合高校(岡本2)など近隣の教育機関が協力・参加している。事務局を「せたがや水辺の楽校」が担う。
今回のイベントは「旧小坂邸でお月見を楽しみながら日本の伝統芸能の講談を聞く」もの。語り手はアマチュア講談師として10年以上の経験を持つ神門久子さん。演目は「妲己(だっき)のお百 海坊主の祟り」。講談の後に同邸の縁側で虫の音を聞きながらお団子を食べる。
講談開始は18時。イベント終了は19時30分を予定。参加無料。講談の鑑賞が難しい子どものために別室での絵本の読み聞かせも。詳細は同広場公式サイトで確認できる。