東京農業大学「食と農」の博物館(世田谷区上用賀2、TEL 03-5477-4033)で3月、食育講座「食材の寺小屋」が開かれる。
主催はNPO法人「良い食材を伝える会」。料理研究家の辰巳芳子さんが会長を務め、1993年に発足した。辰巳さんの「食文化とは、あらゆる文化の母体である。必ず生命を守りうる食材を次の世代に贈っていきたい」という思いに賛同した会員約450人が、国産の安全な産物や加工食品を発掘し、国内に普及させ、次の世代へ伝えることを目的に活動している。
同会は2005年4月にさまざまな角度から食について学ぶ「食材の寺小屋」を開設し、現在、東京農業大学総合研究所「食育研究会」と提携し同大「食と農」の博物館で月に2回開講している。
同6日に開く食育講座は「育てる力を食事から~ある助産師の体験から~」と題し、助産師として32年間のキャリアを持つ内田美智子さんが講師を務める。「食卓の豊かさ」と子どもたちの心身の成長の結び付きについて語る。内田さんは、現在開業する産婦人科で性のトラブルを抱えた子どもたちと向き合う中で「性と生と食のつながり」に着目したという。
21日は、「分かりやすくなる?食品表示の新ルール」と題し、「食品表示の新ルール」について、宮城県産業技術センター副所長の池戸重信さんが解説する。食品の新表示については現在、消費者庁が「食品表示法案」(仮称)を1月28日に開会した通常国会の会期内提出に向けて準備中。これまで食品衛生法、日本農林規格(JAS)法、健康増進法に分かれ、複数の法律で表示規則が決められていた。池戸さんはその改善作業に取り組み、昨年8月、加工食品について原則として栄養表示を義務付けることなどを柱とした最終報告書をまとめた消費者庁「食品表示一元化検討会」の座長を務めた。
開催時間はいずれも13時~15時。参加費は共に一般=1,000円(同会員は500円)。申し込みと問い合わせは同会まで。詳細は同会サイトで確認できる。