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五島美術館の庭園が公開再開-新設出口で二子玉川方面への回遊も

見頃を迎えた庭園のツツジ

見頃を迎えた庭園のツツジ

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 2010年11月からの増改修工事中に発見された遺跡の発掘調査により閉園中だった五島美術館(世田谷区上野毛3、TEL 03-3703-0662)の庭園が4月6日、一般開放を再開した。

新設された二子玉川方面出口(春山荘門)

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 同館の庭園は、多摩川が武蔵野台地を浸食してできた国分寺崖線上に位置する傾斜地で、東急電鉄の創始者・五島慶太が「足腰の鍛錬を兼ねて散策を日課としていた」と伝えられる約5000坪の土地。高低差が約35メートルある経路には、自然環境をそのままに「大日如来洞」「椿山」、伊豆や長野の鉄道事業の際に引き取った石仏などが点在する「佛域」、「菖蒲園」、「見晴台庭園」と2つの池のほか茶室「古経楼」と「冨士見亭」(共に非公開)を配する。現在、第2期工事中の二子玉川ライズ方面を望む高台に沿って植えられたツツジが見頃を迎えている。

 今回の工事では植栽を剪定(せんてい)し、敷石などを補修し主に経路の整備を行った。同期間中に同茶室地下から発見された約7000年前の縄文時代のものと見られる遺跡(ハマグリ、シジミおよびアサリなどの貝塚と住居跡)については、現在世田谷区が「整理調査中」で、報告書の公表は来年度春の予定(生涯学習・地域・学校連携課文化財係)。ほかに、同館北西側に駒沢通りへ通じる出口(春山荘門)を新設し、今月14日に部分開園した二子玉川公園などへの回遊性を確保した。

 同館では現在、「春の優品展 和歌の世界」を開催中。同館と大東急記念文庫の所蔵品から歌人の肖像画「歌仙絵」、平安・鎌倉時代の「古筆」、歌銘を持つ「名物茶入」「茶わん」など和歌に関連した名品約70点を5月6日まで展示している。4月27日~5月6日の連休期間中には国宝「源氏物語絵巻 鈴虫一・鈴虫二・夕霧・御法」を特別展示する。

 開館時間は10時~17時(入館受け付けは30分前まで)。月曜日休館(4月29日と5月6日は開館し、4月30日(火)は休館)。5月7日(火)~10日(金)は展示替えのため庭園も含め、休館。入館料は、一般=1,000円、高・大学生=700円、中学生以下無料。庭園入園のみ=300円(中学生以下無料)。講演会やギャラリートークなど詳細はホームページで確認できる。

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