世田谷区瀬田の環八沿いにあるベーカリー「La pagnotta(ラ・パニョッタ)」(世田谷区瀬田2、TEL 03-5716-3140)は1月5日と6日限定で、新年の初運だめしの自家製パイ「ガレット・デ・ロワ」を販売する。
2011年4月オープンの同店。環八通り沿いのマンション1階で店内は白い壁と白木を基調にした「ナチュラル」な印象。イタリア語で「大きなパン」を意味する店名には「いつも食卓の中心にあり皆でおしゃべりしながら1つのパンを切り分けて食べる楽しいひとときを提供したいという思いを込めた」と店長の佐久間貴志さん。
開店から3年半が過ぎ、近隣の老舗サンドイッチ店やフランス料理店などへオリジナルレシピのパンを卸すほか、店頭では季節ごとにさまざまな種類のパンを販売している。「常連のお客さまがほとんど」と佐久間さん、新商品も客からの要望に応えてできることが多く、昨年は初めておせち販売も手掛けたという。
1月5日と6日限定で販売する「ガレット・デ・ロワ」も、卸し先のフランス料理店から「フランスではパン屋さんの仕事だよ」と言われたことが製造の決め手になった。同商品はクリスマスから12日目の「エピファニー(公現祭)」を祝う際に食されるフランスのケーキで「王様のケーキ」を意味する。ケーキの中に「フェーブ」と呼ばれる小さな陶器や金属製の人形(飾り)が入っており、切り分けたケーキにフェーブが入っていた人が「当たり」。「王様」として王冠を被り称えられるという、新年のお祭り気分を盛り上げるもの。
本場フランスでは何千種類ものレシピがあると言われる同ケーキ。同店では、外は国産小麦の自家製パイ生地を使い、中にはクレーム・フランジパーヌというアーモンドクリームとカスタードクリームを混ぜたものを入れる点が「こだわり」。味はノーマルタイプの「プレーン」(2,500円)とイタリア産マロンペーストとマロングラッセの入った「マロン」(3,000円)の2種類を用意する。大きさはいずれも直径18センチで王冠付き。
佐久間さんは「本場フランスでは家族など、みんなで食べるケーキ。ゲーム感覚で新年の初運だめしにわいわいと盛り上がって、毎年恒例の楽しみになったらうれしい」と話す。
新年の営業開始は5日~。営業時間は10時~18時。日曜・祝日定休。ガレット・デ・ロワは予約推奨。