玉川高島屋S・C(世田谷区玉川3)と二子玉川駅をつなぐ地下通路で11月18日、仮設のパネル展「多摩川リバーミュージアムin二子玉川2015」が始まった。
主催は、二子玉川の多摩川河川敷周辺を拠点に子どもたちの健全な育成や地域社会形成、自然環境保全を目的に活動するNPO法人「せたがや水辺デザインネットワーク」。協力は国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所で、玉川高島屋S・Cが協賛する。
同S・C南館から二子玉川駅へ連結する全長約60メートルの地下通路は、「地域共生型コミュニケーション」を趣旨として毎秋、秋の全国交通安全週間・火災予防週間に合わせて官公庁主催による交通安全(玉川警察署)、薬物乱用防止(世田谷保健所)、消防(玉川消防署)、税(玉川税務署)をテーマとした「こども絵画・ポスター展」を開催している。今年から新たに、二子玉川の自然環境とその価値を知り考える契機となることを目的に、地域で長く活動を続けてきた同NPOの活動も紹介することになった。
同NPOは、再開発が進み高層ビルや商業施設でにぎわう二子玉川駅周辺のすぐ脇を流れる多摩川や野川沿岸にある豊かな自然を地域や子どもたちに伝えようと、2002年に地域住民有志と行政で協力して発足した「せたがや水辺の楽校」の活動が始まり。現在は世田谷区の自然体験遊び場「きぬたまあそび村」や世田谷区が推進する在宅子育て支援サービス「きぬたまの家(うち)」なども運営する。
同通路の壁面には同NPOの活動紹介パネルのほか、同区立二子玉川小学校や玉川小学校、砧南小学校の児童による多摩川と多摩川に生息する生き物に関する各研究発表、喜多見児童館による「宇奈根の渡しを知っていますか?」など、全部で18のパネルを展示。いずれも各関係者のお手製で、展示初日から通りすがりに足を止めて手書きの文字や手の込んだコラージュ作品などをじっくり見つめる人の姿が多く見られた。
同NPOの副代表理事・中西修一さんは「私たちの活動の目的の一つは身近な自然に親しみながら、まず子どもたちに川を好きになってもらうこと」と話す。「人の活動と共にある多摩川は二子玉川の大切な財産。この展示を通してその価値に気付いていただけたら」とも。
今月30日まで。