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世田谷美術館で「アルバレス・ブラボ写真展」 メキシコのモノクロ風景作品192点

「舞踏家たちの娘」(1933年) - マヌエル・アルバレス・ブラボ・アーカイヴ蔵 (C)Colette Urbajtel / Archivo Manuel Alvarez Bravo, S.C

「舞踏家たちの娘」(1933年) - マヌエル・アルバレス・ブラボ・アーカイヴ蔵 (C)Colette Urbajtel / Archivo Manuel Alvarez Bravo, S.C

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 世田谷美術館(世田谷区砧公園1)で現在、「アルバレス・ブラボ写真展ーメキシコ、静かなる光と時」が開かれている。

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 メキシコの写真家として活躍したアルバレス・ブラボ(1902年~2002年)の写真作品を紹介する同展。

 ブラボが生まれ育ったメキシコシティはにぎやかな街だというが、作品は「静かでどこか謎めいた」雰囲気が特徴。同館学芸員の塚田美紀さんによると、ブラボ自身が物静かな人物であったことや、革命後の激動の社会で、あえて静けさを追求したためだという。ブラボはモノクロ写真を得意とし、同展ではメキシコを中心に撮影したモノクロ写真を展示する。

 同展開催のきっかけは、2009年に同館で「メキシコ20世紀絵画展」を開催したことから。「メキシコ文化の複雑さと奥行きが魅力的だった。絵画の次は写真ということで、2011年から本格的な準備を行った」と塚田さん。

 広さ1000平方メートルの会場には、ブラボが生涯撮影し続けた写真192点を全4部9章に分けて展示する。展示ブースは、若いころに撮影した写真から始まり、最期を迎えるまで撮影し続けた写真で構成する。

 塚田さんは「ブラボは文学などにも関心があり、タイトルにいたるまでこだわりがあった。流行にとらわれず、自分の写真の雰囲気を守ってきた」と話す。

 「『霧雨』のようにしっとりと身に染みていくような味を出す写真で、コントラストの強くない、きれいなグレーのグラデーションを楽しんでいただければ」とも。

 開館時間は10時~18時(入場は閉館30分前まで)。月曜休館。入場料は、一般=1,000円、65歳以上・高校生・大学生=800円、小中学生=500円。8月28日まで。

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