光のアートイベント「第8回 Setagaya Lights in Farm(セタガヤ ライツ イン ファーム) 2021」が11月20日、世田谷玉川野毛公園近くの「木村ぶどう園」(世田谷区野毛2)で開催される。
都市農園を会場とした光のイベントを開催する「Setagaya Community Design Project」は、早稲田大学社会科学部卯月盛夫ゼミ「都市・コミュニティーデザイン」の3、4年生が中心となり、地元の人と関わりながら、世田谷に存在する「まち」「ひと」「みどり」の魅力を学生の視点で発信し、世田谷のまちづくりに取り組む。「夜のぶどう園でアート作品に触れられる非日常体験を提供することにより、世田谷の地域産業や魅力を再発見し、地域への愛着を持ってもらい、新たなコミュニティを生み出すこと」を目的に毎年行われてきた。
8回目となる今年は、「溢(あふ)れる、弾(はじ)ける、その手が紡ぐ」をテーマに募集した光のアート作品の展示やワークショップなどを行う。同ゼミ世田谷班代表の佐藤幹太さんは「出展者が創り出すアイデアや光、来場者の笑顔が会場を満たす様子をイメージしてテーマを選んだ。新型コロナ禍で先の見えない状況が続いている中、イルミネーションや芸術が地元の人たちの癒やしとなり、地域のつながりが生まれる場になれば」と話す。
世田谷区立野毛青少年交流センター、あかり倶楽部、いいね!光活プロジェクト(iine! Collab Project)など地元に関わりの深い団体をはじめ、初参加となる早稲田イルミネーションサークル、築学生サークルなどの学生団体、世田谷の枠を超えて練馬区立開進第一小学校など、過去最高の数となる9団体が11区画で作品を展示する。
会場ではアーティスト阿部奈津加さんの「紙風景」とのコラボで、光をかざすとさまざまな色になるスタンドグラス風の紙工作、しおりを作るワークショップを用意するほか、ぶどう園の中で一房のぶどうを探し出してもらう宝探しゲームも開催する。今年も来場者には、気に入ったアート作品に投票してもらう。
佐藤さんは「夜の農地で自然の匂いや草を踏みしめる感触を味わいながら、色とりどりの光に包まれ芸術に触れられる特別な体験を提供したい。暮らしのすぐそばにある非日常の中で、近すぎるせいで気付くことができなかった地域の魅力を少しでも感じてもらえれば」と話す。
開催時間は17時~20時(最終日は19時まで)。今月28日まで。雨天の場合はプログラムを変更する。荒天中止。来場者には、感染症対策として、マスク着用、手指の消毒への協力を呼び掛ける。