「コーヒー豆専門店 豆善 上野毛店」(世田谷区上野毛1)が9月27日、上野毛交番近くにオープンした。運営はエクセルリビング(尾山台3)。
2023年、客の好みに合わせて、好きな豆を好きな焙煎(ばいせん)度合いで提供する「コーヒーコンシェルジュ」をコンセプトに駒沢大学に1号店をオープンした同店。今年4月から始めた通販事業が急拡大し、特にドリップパックの需要が大きくなったことから2号店のオープンを決めた。
店舗面積は約14坪、席数は8席。自家焙煎機を備えるほか、手作りで行うドリップパックの生産や通販用の梱包(こんぽう)から発送までを兼ねた工房機能を持つ店舗にすることで、より鮮度を保った商品の提供を実現させたという。店主の矢島友和さんは「高品質のコーヒーを一番おいしい状態で飲んでほしい。一般的なドリップパックの粉の量は7~10グラム程度だが、研究を重ねた結果、1杯200ミリリットルのコーヒーを楽しむための適正な量は14グラム、アイスコーヒーは18グラム。この粉の量を充填(じゅうてん)できる工場機械は今のところ存在しないため、手作業での生産を続けることを選択した」と話す。
常時20種類ほどそろえるスペシャリティ豆は、産地や品種、標高、精選方法に加え、フレーバーの特徴をチャートにしたラベルを用意し、好みの豆を見つけやすいように工夫した。焙煎度合いは「ライトロースト」「シナモンロースト」「ミディアムロースト」「ハイロースト」「シティロースト」「フルシティロースト」「フレンチロースト」「イタリアンロースト」の7段階。注文を受けてから生豆を店内で7、8分ほど焙煎して提供する。最近注文が増えているというデカフェの豆もラインアップした。
メニューは、試行錯誤を繰り返し、スペシャルティグレードの豆をブレンドしシングルオリジンよりおいしい物を目指して完成させたという「上野毛ブレンド」(500円)、「本日のコーヒー(深いり/浅いり)」「カプチーノ」(以上630円)、「カフェモカ」(660円)のほか、大田区のCACIORI(かしおり)の「熟成バスクチーズケーキ」(650円)、上野毛店限定の「アフォガード」(550円)などのデザートも用意する。「豆善オリジナルブレンドセット」(5個入り、1,060円)などのドリップパックの詰め合わせのほか、瓶入りコーヒーとコーヒーゼリーのギフトセットなどもそろえる。
矢島さんは「コーヒーに対して熱い情熱を持って、万全の体制で取り組んでいきたい。自分の好みを押し付けず、お客さまの好みを聞いて提案できる柔軟性が当店の強み。高品質でフレッシュなコーヒーを一番好きだと思う味や香りで楽しんでほしい。上野毛の街をコーヒーをいる香りで包んでいければ」と話す。
営業時間は11時~19時。月曜定休。