砧公園(世田谷区砧公園1)で現在、サクラの花が紅葉との珍しいコントラストを見せている。
このサクラは「ジュウガツザクラ」いう1年に2回開花する品種で、全体のうち3分の1の花を秋に、残りの3分の2は春に開花するという。花びらは小ぶりで八重咲き。ソメイヨシノなどの春のサクラが一斉に開花し1週間~10日程度で散るのに比べ、花の咲く時期が長いのも特徴。
砧公園の芝生広場には2本のジュウガツザクラがあり、今年も10月初旬から花を咲かせ始めた。12月に入り気温が下がったことで、付近の樹木の紅葉と同時に花を愛(め)でることができる珍しい光景となり、散歩に行き交う人々が足を止めている。
毎日ランニングで同公園を利用するという40代の女性は「春は公園内にたくさん咲くソメイヨシノなどに気を取られ気付かなかった。ここに秋にも咲くサクラがあると知って驚いた。控えめな花だけど秋空の下、紅葉と一緒に見ることができていい」と話していた。