桜新町商店街の和菓子店「桜の杜・伊勢屋」(世田谷区桜新町2)が現在、桜の花見の季節限定「桜あん団子」を販売している。
約80年前に三軒茶屋で創業し、桜新町の現在の地に開店して約30年を数える同店。2008年には用賀店もオープンした。店名に「桜の杜」と入る通り、一年を通じて桜をモチーフとした和菓子を製造・販売していることから「一年中桜が満開の店」として知られている。
毎年2月ごろから「桜新町の桜が散るころ」まで、桜新町の本店のみで期間限定販売する「桜あん団子」(1本168円)は全て自家製。うるち米を手でつぶして作る団子に、自然な桜の香りを生かすため香料を一切使用していない「桜餡(あん)」を塗り、塩漬けにした大島桜の葉で巻く。「黒文字」(団子用の串)も手作りで、店頭には一日100本程度しか出せないという。
ほかに「桜もなか」(1個136円)、「桜散歩」(どら焼き、同189円)、「道明寺」(同168円)など。「幸福(しあわせ)包みの桜ホイル」(同168円)は「特に人気が高い」という。「桜ホイル」は同店3代目(現在は同店マネジャー)の谷圭介さん(33)が自身の結婚記念として製造した焼き菓子。式で引き出物として配布したところ好評を得たため商品化につながったという「縁起物」だ。
谷さんは「当店のお菓子は定番の物でも完成形とはせず、日々改良を重ね続けている。その年ごとの新鮮味を味わいに来ていただければ」と話す。
本店の営業時間は9時~20時(日曜・祝日は19時まで)。水曜定休。