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二子玉川を「ウィキペディア・タウン」に-駒沢給水塔など、地元保存会らと連携

イベント当日の様子

イベント当日の様子

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 二子玉川ライズ・オフィス棟内「カタリストBA」(世田谷区玉川2)に活動拠点を置く「クリエイティブ・シティ・コンソーシアム」で6月22日、イベント「二子玉川をウィキペディア・タウンにしよう」が開かれ、駒沢給水塔(同区弦巻2)など地元文化財をウィキペディアに掲載する取り組みが行われた。

駒沢給水塔

 「ウィキペディア・タウン」とは、その地域の文化財や観光名所などの情報がインターネット上の百科事典「Wikipedia(ウィキペディア)」に掲載された街のことを指し、2012年イギリス・ウェールズ州の人口9000人弱のモンマスが世界最初とされる。同百科事典は、運営する非営利団体「ウィキメディア財団」が2001年に開設後、現在世界各国約250の言語で進行中。日本語版には85万を超すさまざまな項目の記述がある。

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 同百科事典の特徴は誰でも無料で閲覧することができ、「特筆性」などの一定基準や諸条件に基づきオンライン上で執筆・編集することができることから、地域情報を掲載することで世界中に発信し、街の活性化につなげられる可能性がある。情報は「オープンデータ」として複製などの二次利用が可能なため、観光や地域のガイドアプリ開発、教育などを含むさまざまな民間・公共サービスでの利活用など、新しい価値の創造も期待されている。

 日本国内でのこうした動きは今年2月横浜市で始まり、横浜オープンデータソリューション発展委員会が一般社団法人SoLaBoの協力の下で「横浜をウィキペディア・タウンにしよう」とイベントを開催。同イベントへクリエイティブ・シティ・コンソーシアム会員であるインディゴ社(世田谷区三軒茶屋)の高橋陽一さんが参加し、個人的に関心を持ったことがきっかけで、二子玉川エリアを舞台に同企画が始動した。執筆項目には世田谷区の地域風景資産で、大正時代に完工した渋谷町水道の施設「駒沢給水塔」と「砧下浄水場」(鎌田2)が、同イベントの本家・横浜が「日本近代水道発祥の地」であることから連想して選ばれた。

 イベント当日は、多様な年齢層とバックグラウンドの参加者約30人と、駒沢給水塔風景資産保存会、郷土史会、東京ウィキメディアン会、横浜オープンデータソリューション発展委員会、OpenStreetMap Japanなどの関係者を合わせ総勢約40人が集まった。地元保存会による、両施設の由来や写真・史料の説明の後、現地に赴き調査。その調査結果を基にウェキペディアページ編集経験者の指導を受けながら記事を編集し、同ページが掲載・公開されたことを確認した。同作業では、インターネット上に共同で地図を作製するプロジェクト「オープンストリートマップ」情報も生成し、ウィキペディアと連携させる取り組みも初めて行われた。

 今後の同企画について高橋さんは「連携を検討したい活動はすでにいくつかあり、次回以降も検討している」と話した。