世田谷区玉川野毛公園近くの「木村ぶどう園」(世田谷区野毛2)で2月8日より、今年も「イチゴのもぎ取り」が始まる。
1982(昭和57)年開業の同園は国分寺崖線丸子川沿いの豊かな自然を残す場所にある。イチゴ畑はブドウ棚や竹林などを有する農園内にあり、約500平方メートル(ビニールハウス4棟)に約3000株。園主の木村孝一郎さんは元会社員で、「地域の子どもたちが休日のお父さんと一緒に土や植物、果物の匂いを嗅いで直接触れられる農業体験の場を提供したい」と、10年前にイチゴの栽培を始めた。
世田谷区内で複数見られるような畑の区画をシーズンで借りる方式ではなく、ビジターで各回摘み取った分を計量し買い取る方式。品種は「とちおとめ」で、「ヘタまで真っ赤に熟したものを摘み取って」と事前に摘み取り方などについて案内する。
畑内で食べるのではなく、摘み取ってパックで持ち帰るスタイル。その理由について「都会に住む人たちが親子で散歩がてら立ち寄れる近所の農園で、植物や畑を観察する時間をじっくり持ち、帰宅後に採れたての完熟イチゴの甘みや香りを畑の様子を思い出しながら味わってもらいたいから」と話す木村さん。「土曜の午後であれば、普段子育てで忙しいお母さんに代わってあげられる」という自身の経験に基づき開園時間を設定したという。
営業は4月末まで(予定)の毎週土曜。13時30分入場開始。先着順で、予約不可。熟したイチゴが無くなり次第終了。入場無料。もぎ取ったイチゴは量り売りで100グラム420円。