「iTSCOM STUDIO & HALL (イッツコム スタジオホール) 二子玉川ライズ」(世田谷区玉川1)で12月14日、米国グリーンビルディング協会によるLEED認証授与式が行われた。
「LEED」(Leadership in Energy and Environmental Design)は、非営利団体の米国グリーンビルディング協会が開発・運用している環境性能評価指数。建築物の環境改善を行う取り組みとして、住宅版やテナント内装版、新築建築物、既存建築物などを対象とした評価システムで9つの評価分野がある。現在、世界約150カ国に取り入られており、これまでに本認証を得た建築物は約3万件で延べ面積は約3億平方メートルに及ぶ。国内では55件で、延べ面積は約105万平方メートル。
同式では昨年10月から今年11月までに本認証を取得した16団体が出席、認証を示す楯が授与された。今年7月に完了した、約30年にわたる二子玉川東地区の再開発事業はLEEDのエリア開発に関する評価システム「Neighborhood Development(ND=まちづくり部門)」(2009年版)で世界初の「ゴールド」(本認証)を受賞。二子玉川東第二地区市街地再開発組合理事長の川邉義高さんと世田谷区みどりとみず政策担当部長の澤谷昇さん、東急電鉄営業二部統括部長の渋谷宗彦さんらが出席した。
授与に際し登壇した川邉理事長は「再開発では二子玉川の自然環境を守ることを最優先に考えた。今では水鳥が戻って来るようになったことに一番強い感慨を持っている」と話し、澤谷さんは「歩行者専用通路リボンストリートを開通したことで駅から公園、多摩川河川敷まで一体性のある回遊性を高めた。地域の発展に少しでも貢献できれば」と今後への期待を示した。渋谷さんは世界初のゴールド本認証取得までに3年の時をかけたことを振り返り、「よくここまでたどり着いたという安堵(あんど)感を感じる一方で、再開発に伴い多摩川の豊かな自然環境の良さを継承していくという重責を私たち施設運営者は担っていかなければいけない」と意気込みを示した。