世田谷玉川野毛公園近くの「木村ぶどう園」(野毛2)で11月19日、光のアートイベント「第3回 世田谷 Lights in Farm」が始まった。
「都会に住む人たちが親子で散歩がてら立ち寄れる近所の農園」をコンセプトに、季節ごとに園内で育てるブドウやイチゴが摘み取れる農園を展開する同園。
光のイベントを開催する「Setagaya Community Design Project」は、早稲田大学社会科学部卯月盛夫研究室「世田谷班」の3、4年生の9人が中心となって取り組む。同ゼミの研究テーマは「都市・コミュニティーデザイン」。住民参加による広場や建築の計画設計、環境や福祉など、さまざまなまちづくりの計画策定の計画と実践活動を行っている。
同ゼミでは班を分け、宮城県などさまざまな街で全国的に活動を展開している。「世田谷班」の活動は、卯月教授がかつて同区都市デザイン室の主任研究員で世田谷まちづくりセンター所長を務めていたことがきっかけ。2007年に「アートを通して農地の保全・活用を模索・提唱する」ことを目的に東京都立川で始まった「ART IN FARM」を通じ、同園主の木村孝一郎さんとのつながりが生まれたという。
同イベントは今年で第3回目。「であい」をテーマに「人と人」「人と自然」「人と地域」がつながるアート作品やワークショップを開催する。これまでは2月に開催していたが、クリスマスのイルミネーション・シーズンに合わせ時期を変更したという。
イベントの内容は、ピンポン玉や電球を使う体験型のイベント「ワークショップ」、電気などの「光」を使ったアート作品11点を夜間の農園内に一同に展示する「アートコンテスト」。「アートコンテスト」では、入場時に配布するサイリウムを使って、気に入った作品を選んで投票を行う。同コンテストの最優秀賞受賞者には賞金3万円が贈呈される。
同班代表の佐野藍子さんは「3回目になるので、地域住民の方々に『今年もやるんだね』と期待の声をいただき、以前より根付いてきたことを実感した。今回は、作品展示やワークショップを通じて、お客さん同士や私たちスタッフとの会話をきっかけに、新しい出会いが生まれる場になれば」と意気込む。
開催時間は17時~20時。荒天中止。