世田谷区、給食の「放射性物質検査」開始-区立保育園などで

「微量放射能測定装置」使用の様子

「微量放射能測定装置」使用の様子

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 世田谷区が4月5日、区内保育施設と区立小中学校の給食などの放射性物質検査を開始する。

世田谷区の給食検査で使われる「微量放射能測定装置」 

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 昨年11月、区議会が区内施設で提供する給食食材の放射能検査に関する陳情を採択し、区独自の検査を一部で暫定的に実施していた同区。関係部課長で構成する検査機器選定委員会が昨年末、4月から厳格化される食品に含まれる放射性物質の基準値に対応可能な機種を選定し、1月に発注。3月に世田谷保健所検査室へ設置した。

 購入したのは応用光研工業(東京都福生市)社製「微量放射能測定装置FNF-401」2台。分析方法は「ヨウ化ナトリウム(NaI)シンチレーションスペクトロメーター検査」。検出限界値は1キログラムあたり10ベクレル。検出核種はヨウ素131、セシウム134と137。予算は2011年度予備費の1,100万円。

 今回実施する検査対象は、区立保育園50園で提供されている各給食、麦茶、粉ミルク、米のほか、給食室がある区立小・中学校79校と太子堂調理室の「調理後」の各給食1食分。丸ごとミキサーにかけペースト状にして計測する方式で行う。民間の保育施設に対しては、希望により無料で実施する。

 毎月1回の検査で、結果は同区サイト内「東日本大震災関連情報(被災地支援・放射線量ほか)」ページに随時掲載するほか、検査スケジュール(計画)も、原則として前月25日までに発表する。同区「子ども子育て情報メール」と「区立保育園保護者向けメール」は、4月初旬に検査についての案内を登録者へ送信する予定で、区立小中学校保護者への案内方法については「現在検討中」(同区学校健康推進課)。

 二子玉川近隣では、4月20日に二子玉川小学校・砧南小学校、同23日に砧中学校、同25日に玉川保育園などで検査を順次実施する予定。

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