「第3回世田谷区芸術アワード『飛翔』」の授賞式が12月1日、世田谷美術館(世田谷区砧公園1)講堂で開催され、5部門の各受賞者が表彰された。
同賞は同区文化・芸術振興計画第2次調整計画の重点取り組みの一つである「『人材育成』をより充実させる取り組みの推進」の一環として、次代を担う若手アーティストの奨励と育成を目的とした芸術賞。2008年の創設以来、隔年で実施されており今回で3回目となる。主催は同区とせたがや文化財団。
応募資格は「将来にわたって文化・芸術活動を継続的に展開していく意志・意欲のある個人またはグループ」で、原則15歳以上35歳以下の「若手」が対象。ほかに同区内に在住・在学・在勤あるいは主な活動場所としていることなどを満たす必要がある。選考には一次審査に世田谷文化生活情報センター、世田谷美術館、世田谷文学館と外部審査員、本審査はせたがや文化財団内田弘保理事長を委員長とする審査会が当たった。各受賞者へは「創作支援金」として50万円が支払われ、翌年度に区内施設などで作品を発表する。
今回、応募総数67件の中から選ばれ受賞したのは橘倫央さん(生活デザイン部門)、tamago PURiN(舞台芸術部門)、生形三郎さん(音楽部門)、廣江友和さん(美術部門)、沢まゆ子さん(文学部門)。
授賞式では保坂同区長をはじめとする来賓者から「自治体による若手の芸術活動を後押しするこのような賞は非常に珍しい」「芸術・創作活動が難しいと言われる現代だが、このチャンスをつかみ日本だけでなく世界へ飛躍するようなアーティストとなることを期待している」などと受賞者への激励の声が寄せられた。