桜新町商店街振興組合(世田谷区桜新町1)の青年部が12月21日~25日、40年の伝統の歴史がある「年末夜回り」を行った。
同青年部は同商店街振興組合員の50歳以下が対象で、現在の平均年齢は40歳前後、最少年齢は29歳。部員数は約30人。「地域と触れ合い、個人商店主とお客さまが顔見知りになることで商店街が日々の防犯に一役買う」をモットーに、街のイベントの準備や地域の防犯を中心に活動している。
夜警は22時ころから翌1時の間に3回、4~5人のグループが交代制で桜新町商店街駅周辺の裏通りを中心に30分間ほど行う。背中に大きく「桜新町」と書かれた若草色の法被を着用し拍子木を打ちながら歩く。同商店街振興組合理事で同青年部員の小山田義晴さんは「今までに大きな事件に遭遇したことは無い」と話す。生まれも育ちも桜新町で街の移り変わりをよく知る部員も多く、街の死角となる場所にも目を配ってきた。
初日21日は22時前より同組合事務所に約10人が集まり、商店からの差し入れの豚汁やすしをつまみながら、街の話題を中心ににぎやかに情報交換。「防犯・防火と同時にこの部員同士のコミュニケーションも大切な目的の一つ」と同青年部長の小泉奨さん。夜警では、「先輩」部員が「後輩」部員へ同活動の開始時から使っているという拍子木の打ち方を伝授しながら、度重なる脱毛で注目を集める波平さんなどサザエさん一家の銅像の無事を確認し、明かりのともる各商店に一声掛ける。響き渡る拍子木の音を耳にした通りすがりの人々から「ご苦労さまです」という声が上がっていた。