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桜新町で波平像「植毛式」-やくみつるさんが植毛、防犯カメラも設置

植毛するやくみつるさんと見守る水前寺さんと保坂区長(2日13時)

植毛するやくみつるさんと見守る水前寺さんと保坂区長(2日13時)

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 世田谷区桜新町商店街振興組合(桜新町1)は6月2日、人気漫画キャラクター「サザエさん」の父親「波平さん」の頭頂部に1本だけある髪の毛の「再々植毛」の式典を行った。

植毛式前の波平像頭部(1日)

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 桜新町商店街内4カ所に全12体ある「磯野家」一家の銅像は、サザエさん生誕65周年を記念して設置されたもの。3月25日の除幕式では同町在住の水前寺清子さんや、保坂展人世田谷区長、玉川警察署長などが出席し、多くのメディアの取材などでにぎわった。そのうちの1体である「波平」像の「髪の毛」が5月7日ごろと5月20日ごろの2回、引き抜かれているのを近くの住民が発見。引き抜かれた長さ約15センチのステンレス製の「髪の毛」は見つかっていない。

 同振興組合は1回目に引き抜かれた後の5月10日に予備の材料を使用して修復を行ったが、10日後に再度引き抜かれてしまった。坂口賢一同振興組合理事長は、この「事件」がテレビや新聞などで数回報道されたことで「銅像設置の時よりも世間の注目を集めたようだ」と話す。同振興組合内で対応を協議するうち、「どうせなら、にぎやかに『植毛式』をやろう」と、桜新町生まれ・桜新町育ちのやくみつるさんに「植毛役」を依頼した、と開催の経緯を明かす。

 同商店街内では「破損やひどい落書きをされたわけではないので、この『事件』に対し特に『怒り』を口にする人はいない」と坂口理事長。しかし、騒動の収拾といたずらのエスカレートを防ぐために防犯カメラの設置も決めたという。

 「再々植毛」の式典には、植毛役にやくさん、フォロー役に水前寺さん、保坂区長らが出席。サザエさん、波平さん、フネさんの着ぐるみも登場する中、やくさんが「商店街の皆さんは心優しいので通報しないと言うが、私は抜いているところを見つけたら即、警察に通報します」とスピーチ。植毛に伴う作業はおよそ10分で終了した。周囲には植毛の様子を一目見ようとする人々と報道関係者が多数集まった。

 事情を知らず桜新町に散歩がてらに通りかかったという世田谷区弦巻在住10年の80代の中島さん夫妻は「私たち世代から見るとこのようなことで大騒ぎしているのは平和なこと。そういうことで街がにぎわうのなら結構では、という感じ」と話していた。

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