世田谷の成城ホール(世田谷区成城6、TEL 03-3482-1313)で3月20日、「日本のうた-2つの成城ほっとコンサート」が開催される。主催は、せたがや文化財団 。
東日本大震災から2年を迎えるこの3月。いまだ震災の爪痕が色濃く残る日本で、「心が笑顔になるひととき」を感じてほしいと、日本の歌にこだわったコンサートを開く。「震災後、音楽が心の支えになることを感じる場面に多く遭遇し音楽の力を実感した。中でも、日本の歌は日本人全体に通じるような郷愁を呼び起こさせ、人間の喜怒哀楽に寄り添ってくれるもの」と、同財団の尾崎由香里さんは企画意図を明かす。
当日は、「おかあさん」「小さな空」「サッちゃんの家」などの懐かしい楽曲のほか、「親子で歌いつごう 日本の歌百選」の中から広く募った900件近いリクエスト曲の中から「この道」「見上げてごらん夜の星を」などを披露するコーナーも。リクエスト曲にまつわるエピソードの紹介や、来場者全員で合唱する演出も予定している。
出演は、世田谷区在住のソプラノ歌手・澤畑恵美さん、子ども向けコンサートなどを積極的に開催しているバリトン歌手の宮本益光さん、ピアノの加藤昌則さん。「日本のうた」の前には、乳幼児同伴でも観覧可能な「親子で楽しめる60分のコンサート」(チケットは完売)を開く。「昨年、二子玉川で子ども向けのコンサートを開催したところ大きな反響があった。子どもや高齢者も含めた誰もが、身近なところで“本物”を共有できる企画を今後も考えていきたい」と尾崎さん。
「震災後は『日本』という大きなものに対する思いが強くなった。『日本のうた』で日本人がその原点を感じ、2年前の震災のことも思い返すきっかけになれば」とも。
開場は15時、開演は15時30分。座席は一般3,000円(全席指定、未就学児童入場不可)。申し込みは世田谷パブリックシアターチケットセンター(TEL 03-5432-1515)まで。