住友3M、本社機能を区外へ分割移転-社屋売却、災害時リスク分散を重視

世田谷区玉川台の本社ビル外観

世田谷区玉川台の本社ビル外観

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 3Mジャパングループの「住友スリーエム」「スリーエムヘルスケア」(以上、世田谷区玉川台2)は4月より順次、本社機能を2拠点へ分割移転している。

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 同社は1960(昭和35)年に米国3M社と住友電気工業などとの合併により創業。自動車関連、電子機器関連などの産業分野から化学、生活関連、ヘルスケア分野まで幅広い領域・分野で事業を展開する。現在、同社の株式は3M社が75%、住友電気工業が25%をそれぞれ保有。世田谷区玉川台の自社保有ビルは、敷地面積が約2450坪、高さ約40メートル地上8階建てで1974(昭和49)年5月に完成した。今春まで約1000人の従業員が同本社社屋で勤務していた。  

 移転の理由は「地震等の災害時における事業継続性と従業員の安全性確保」(同社広報担当)。現在の建物に耐震上の問題が生じているわけではないが、災害時などのリスク分散を考えて、「移転先を選ぶ際には耐震性や防災体制を重視した」という。

 移転先は、事業部門の本社機能と戦略部門を、品川区北品川のソニー旧本社跡地に2011年2月に完成した「ガーデンシティ品川御殿山」(2階~4階、床面積約3500坪)へ、顧客対応・財務・経理・人事部門の一部を神奈川県横浜市西区の「みなとみらいグランドセントラルタワー」(4階、床面積約820坪)へ分散する。

 移転は4月より各部門で順次行われており、完了は5月27日の予定。既存の敷地と建物の同社所有権は6月末まで。

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