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静嘉堂文庫美術館で「日本陶磁名品展」-桃山~江戸時代の名品を紹介

重文 野々村仁清作 「色絵吉野山図茶壺」 江戸時代(17世紀)

重文 野々村仁清作 「色絵吉野山図茶壺」 江戸時代(17世紀)

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 静嘉堂文庫美術館(世田谷区岡本2、TEL 03-3700-0007)で4月9日、「静嘉堂の東洋陶磁PartII 日本陶磁名品展」が始まった。

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 昨年開催したPartI「中国陶磁名品展」に続く第2弾となる同展。桃山~江戸時代の名品を中心に静嘉堂蔵日本陶磁コレクションを幅広く展示する初の機会となる。

 900点を超えるコレクションの中から、重要文化財の野々村仁清の「色絵吉野山図茶壺」や「色絵法螺貝香炉」をはじめとする88点を展示。古伊万里や京焼の名品に加え、桃山時代の黄瀬戸や織部といった美濃焼、備前・丹波などの焼締(やきしめ)陶器、江戸後期の万古(ばんこ)焼や珉平(みんぺい)焼など日本の焼き物を「桃山の陶器」「京焼と伊万里焼」「焼締陶器の系譜」「茶の湯の造形」の4つのテーマに分けて展示する。

 古代より日常の器として生産されてきた焼き物に明確な日本的美意識が与えられたのは、千利休によって佗茶(わびちゃ)が大成された桃山時代。茶の湯という活躍の場を得ることにより、美濃・伊賀・備前・肥前・京などの地で、自由な表現による個性的でデザイン性豊かな作品が作られ始めた。以来、日本の焼き物は、茶の湯や宴席における時代の流行を反映し、新たな道具の需要に応えるように各地で精力的な創作が行われ、次々と窯業地が興隆した。

 同展では桃山時代以降の日本の焼き物の歴史と文化的背景をたどる。特別出品として尾形光琳の掛け軸「立葵図」(初公開・5月8日まで)や酒井抱一の「麦穂菜花図」のうち「麦穂図」(5月10日から)も展示。

 開館時間は10時~16時30分(入場は16時まで)。月曜休館(祝日の場合は開館、翌火曜休館)。入場料は、一般=800円、高校生・大学生=500円、中学生以下無料。6月12日まで。

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