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「津波で生き残った」レトルトカレー、用賀の陸前高田のアンテナショップで販売

用賀の陸前高田アンテナショップ「田舎のごっつお」店頭。看板にある美しい海岸ももう無い。

用賀の陸前高田アンテナショップ「田舎のごっつお」店頭。看板にある美しい海岸ももう無い。

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 用賀にある陸前高田のアンテナショップ「まちなか観光物産館 田舎のごっつお」(世田谷区用賀4、TEL 03-3700-2810)で現在、「津波で無事だった一品」として「ヤーコンカレー」が販売されている。

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 陸前高田産のヤーコンなどの地元野菜を材料に使用しレトルトパックされたカレーで、陸前高田の「道の駅」で販売していた。大津波の際、幸いコンクリート製の建物だった道の駅は流されず、商品は砂まみれになりながらも生き残った。現地の人たちとともにぬれた箱を開け、中身のパックだけを持ち帰り、砂をきれいに洗い流した。通常1パックの商品(350円)だが、5パックを袋詰めし1,000円で販売している。ほかにも、陸前高田米崎のリンゴ(180円)や農産物、漬物などの岩手県産品を販売している。

 同市気仙地区出身で実家も津波で流されたという村上優希店長は「陸前高田や岩手産のものを買っていただくことが現地の支援につながる。どんな商品があるのかを見てもらうだけでもうれしいので、ぜひ店に足を運んでいただければ」と話す。

 2009年11月に開店した同店は、三陸直送の魚介類やおかず、総菜パックや減農薬野菜などを販売し地元に親しまれていたが、入荷の途絶えた震災後は「応援物産市」として北海道や九州など他の産地の商品を中心に販売していた。4月上旬に店長が現地へ出向き商品を仕入れたり、13日に同商店街振興組合理事らが義援金を現地に届けに行った帰りに内陸部の野菜や漬物などを仕入れたりした。

 同店のある用賀商店街では震災翌日から義援金の募集を開始。商店街の約160店舗に募金箱を置き、4月3日までで約457万の義援金を集めた。13日に、このうち約3分の2を陸前高田市に、3分の1を世田谷区商店街連合会を通じて広域へ寄付。現在、同振興組合のステーション「ハローようが」「田舎のごっつお」の2カ所で義援金を受け付けている。

 営業時間は10時~20時。月曜定休。

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