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成城・樫尾俊雄発明記念館で6月10日「時の記念日」特別展 多機能時計40点

1974年発売の世界初オートカレンダーつき腕時計「カシオトロン」

1974年発売の世界初オートカレンダーつき腕時計「カシオトロン」

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 樫尾俊雄発明記念館(世田谷区成城4)が「時の記念日」の6月10日から、「カシオ計算機」がこれまで手掛けた多機能時計の歴史を紹介する特別展示を行う。

和英・英和辞書機能を搭載したT-1500シリーズ(1982年発売)

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 2012年5月に亡くなった元カシオ計算機会長の樫尾俊雄さんが残した発明品を展示・公開するため、同氏の自宅を改装し2013年6月から一般公開している同館。

 カシオ計算機の最初の製品という、世界初の小型純電気式計算機「14-A」などを展示する「発明の部屋」、「一課に1台」といわれた電卓を「一家に1台」にした「カシオミニ」など歴代の電卓を展示する「数の部屋」、腕時計等を展示する「時の部屋」、電子楽器を展示する「音の部屋」、同氏が発明のためにこもっていたという「創造の部屋」を設け、代表的な発明品の展示や発明の経緯などを紹介している。

 1920(大正9)年に「生活改善同盟会」が制定した「時の記念日」(6月10日)に合わせて開く特別展では、館内に同社が発明した歴代の多機能腕時計40点を展示する。

 通常、樫尾俊雄さんが「時間は1秒ずつの足し算である」と考えて計算機の技術を生かして開発した世界初のオートカレンダーつき腕時計「カシオトロン」を始め、時計の代表的なモデルを展示している「時の部屋」では、期間中、1980年代から新たな機能を開拓してきたカシオの多機能時計を「ビジネス」「健康・フィットネス」「エンターテインメント」「アウトドア」の4つの分野に分けて展示する。現在のスマートウオッチが搭載しているスケジュールや連絡先の管理、辞書、GPS、脈拍数測定、通信機能などを先駆けて実装してきた製品群とあわせて、過去のカタログやCM映像も見ることができる。

 専務の増田裕一さんは「1970~90年代は半導体と電子デバイスの時代。当時の開発現場は技術先行でコンセプトは後づけになることもあったが、『遊び心』があるように見える製品を真剣に開発していた」と振り返る。「現在、スマートウオッチなどで見られる機能の多くは1990年代までにカシオが先駆けて商品化していた。これだけ多くの種類の時計がそろう機会はめったに無いので、多くの方に見ていただければ」と呼び掛ける。

 開館時間は9時30分~16時30分。土曜・日曜・祝日休館。入館無料。要予約。7月24日まで。

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