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世田谷・旧小坂家別邸でひな飾り展示 居間や縁側に「つるしびな」も

飾られた「つるしびな」の様子

飾られた「つるしびな」の様子

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 世田谷の「旧小坂家別邸」(瀬田4)で2月11日、「お雛様(ひなさま)展示」が始まった。

ひな人形の様子

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 政治家・実業家として知られる小坂順造氏の別邸として1937(昭和12)年に建てられた同建物。

 小坂順造氏は長野生まれ、信濃銀行取締役、信濃毎日新聞社社長、衆議院議員などを歴任した。本邸は渋谷区にあったが、戦災で消失してからは同邸を本邸としていたという。部屋は茶室や居間などの和空間と、寝室や書斎などの洋風空間を併せ持つ和洋折衷(わようせっちゅう)が特長。

 同建物周辺ではかつて、華族階級の人や政財界人たちが週末を過ごすための別館が数多く建てられ独特な景観をつくり上げていたというが、現在まで残るのは同建物のみとなっている。

 世田谷区が1996年に緑地保護の公園用地として同地を購入した際、同建物を小坂家から寄贈され、改修工事を行って一般公開している。世田谷区指定有形文化財認定(1999年)。地域住民に同建物について知ってもらおうと、朗読劇や読み聞かせ会など年ごと季節に合わせたさまざまなイベントを開いている。

 近隣住民からひな人形が寄贈されたことをきっかけで始まったというひな人形展示は今年で4回目。昭和初期から続く建物の関係で「古くからの日本の年中行事を復活させていこう」との声を受け、ひな人形のほか、居間や縁側に「つるしびな」も飾っている。

 開館時間は9時30分~16時30分。入場無料。3月3日まで。

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