2017年で創立100周年を迎える成城学園(世田谷区成城6)が現在、「学園創立100周年記念プロジェクト」を展開している。
1917(大正6)年、東京都新宿区内に成城小学校を創設したのは澤柳政太郎。新教育の実験校として創設されたという。その後、中学校が開設され、1925(大正14)年に現在の地へ移転。「学校法人成城学園」として認可を得たのは1951(昭和26)年。自分の信じる道を自分で開いて行く「独立独行」の社会人になることを同学園に望んだ澤柳政太郎。「建学の精神」として教育コンセプトを掲げる。
創立から第2世紀に入ろうとする同学園では、「『感性』を磨き、『知性』を高める学園」「『個』を鍛え、『社会性』を育む学園」など学園の第2世紀ビジョンを掲げる。ビジョン具現化の一環として、同学園伝統の「情操・教養教育」に加え、「国際教育」「理数系教育」を加えた3本柱で新たな教育改革を行う。「広い視野と知性を持ち、心豊かで、自分の道を自分で開くことのできる独立独行の人を育てることを目指している」(企画広報課長の山田泰史さん)という。
そのほか、2014年7月から中高一貫の新校舎工事を行い、今年の4月に校舎の移動を予定する。同校舎工事に伐採した樹木と同種の種子を別の場所に埋め、育てることで成城学園の自然のDNAを残すという「100年の森計画」も同時に行う。
今回、同プロジェクトの一環として、燃料電池自動車「MIRAI」を学園の公用車として導入した。水素を燃料にした同車は、高いエネルギー効率や低い環境負荷が期待される。主に来客者の送迎に使っていく予定。
山田さんは「一つしかない成城学園の正門は、さまざまな年齢の学生が入ってくる。その正門に『MIRAI』を展示することで、『未来』の環境について考えてもらえれば」と期待を込める。