国立成育医療研究センター(世田谷区大蔵2)で12月14日、「おりがみツリー」点灯式が行われた。
同センターは、国立小児病院と国立大蔵病院を統合し、2002年3月に開設。病院と研究所が一体となり、健全な次世代を育成するための医療と研究を推進することを理念に掲げ、妊娠・授乳中の服薬に関する情報提供や、子どもたちの心のケアなど、小児・周産期医療に関わるさまざまな取り組みを行っている。
2011年から始まった恒例の同企画は今年で5回目。同センターの総合診療部の若手医師らが、「子どもたちにクリスマスを楽しんでほしい」との思いから、プレゼントをあげるだけでなく、何かを作り上げるような企画を考えたのがきっかけ。日本独自の文化で幅広い世代が受け入れられ、子どもたちも気軽にできることから折り紙を使ったツリー作りが始まったという。
今年は、世田谷区内の教育機関16校の協力があり、約1万点の折り紙が集まり、昨年1つだったツリーは2つに増えた。来年以降は、世田谷区教育委員会を通して同区の公立教育機関全体での企画にしたいという。
点灯式では、五十嵐隆理事長ほか多くの関係者や同センター利用者らが立ち会い、目黒星美学園(世田谷区大蔵2)生徒によるハンドベル演奏やダンスの披露、AIGジャパン・ホールディングスのCSRの一環として同社取締役員がサンタクロースの衣装をまとい、プレゼントの配布が行われた。
同センター担当者は「折り紙を折るのは気軽に参加しやすい作業なので、これをきっかけに、患者と地域の子どもたちが同じ立場で一緒に何かを作ったという経験や思い出がつくれればと思う。今住んでいる街にこういった医療機関や患者がいることを知ってもらうきっかけにもなれば」と話す。
点灯期間は来年1月31日まで。