世田谷玉川野毛公園近くの「木村ぶどう園」(野毛2)で11月18日、光のアートイベント「第4回 Setagaya Lights in Farm」が開催される。
「都会に住む人たちが親子で散歩がてら立ち寄れる近所の農園」をコンセプトに、季節ごとに園内で育てるブドウやイチゴが摘み取れる農園を展開する同園。
光のイベントを開催する「Setagaya Community Design Project」は、早稲田大学社会科学部卯月盛夫研究室「世田谷班」の3、4年生が中心となって取り組む。同ゼミの研究テーマは「都市・コミュニティーデザイン」。住民参加による広場や建築の計画設計、環境や福祉など、さまざまなまちづくりの計画策定の計画と実践活動を行っている。
同ゼミでは班を分け、宮城県などさまざまな街で全国的に活動を展開している。「世田谷班」ができたのは、卯月教授がかつて同区都市デザイン室の主任研究員で世田谷まちづくりセンター所長を務めていたことがきっかけ。2007年に「アートを通して農地の保全・活用を模索・提唱する」ことを目的に東京・立川で始まった「ART IN FARM」を通じ、同園主の木村孝一郎さんとのつながりが生まれたという。
同イベントは今年で4回目。「農園×ひかり=!?」をテーマに募集した光のアート作品の展示やワークショップを行う。今年は作品の配置を変更し、一方通行の観覧ではなく参加者同士が交流し、楽しく観覧できるように工夫を加えたという。
イベントの内容は、「光」を使ったアート作品10点の展示やアーティストの「紙風景」とのコラボで世田谷にちなんだ風景を切組み絵にしたポストカードを作るワークショップ(先着200人)と、プラスチックカップに色を塗り、LED電球に付けた照明を会場に設置する体験型ワークショップ。アート作品の中には、同班が地元小学生を対象にしたワークショップで作成したという冬の星空を模したプラネタリウムも展示する。期間中、来場者によるアート作品の投票コンテストも。
同班広報担当の長谷川倫未さんは「夜の農園は普段入れる場所ではないので、この機会に普段はできない体験をしていただきたい。皆さんが来ていただくことでイベントが完成する」と話す。同班代表で玉川小学校出身の丸山隼平さんは「地元の人間も関わっているイベントを見に来ていただければ」と呼び掛ける。
開催時間は17時~20時。今月26日まで。荒天中止。