ごみを減らす活動「ゼロ・ウェイスト」を考えるイベント「me x rise2020(未来図2020)」が3月20日から、二子玉川ライズガレリア(世田谷区玉川2)で開催される。主催は東急モールズデベロップメント(渋谷区道玄坂)。
「『ゼロ・ウェイスト』の気づき~ごみ自体を出さない未来を考える」をテーマに掲げる同イベント。日本で初めて「ゼロ・ウェイスト」を宣言した徳島県上勝町を拠点に3R(リデュース、リユース、リサイクル)運動を展開するクラフトビール醸造会社「RISE & WIN Brewing Co.」、「おもしろいをデザインする」をコンセプトにさまざまな「おもしろい(Good Thing)」を社会に問い掛ける取り組みを行う、産業能率大学経営学部高原純一教授が指導するゼミとの産学連携プロジェクトとなる。
海洋プラスチックごみ汚染やレジ袋の有料化など、環境問題に対する機運が高まる中、商業施設運営会社として何ができるのかを考える必要性を感じていたという二子玉川ライズS.C.(以下、S.C).。SDGs(持続可能な開発目標)における「12 つくる責任 つかう責任」の目標に対し、1日約8万人が来館3000人以上のスタッフが働き、街のランドマークである商業施設で開催することにより、「つかう責任」についての気付きを促すことができるのではないかとの考えから同イベントを企画したという。
イベント会場は、今春徳島県上勝町に開設される複合施設「ゼロ・ウェイストセンター『ワイ(WHY)』」と同様、「なぜ今ここに我々がごみを?」という問い掛けに対する答えを見つけるきっかけになることを目的に、「?」を模したデザインにした。
イベントスペースは、廃材やリサイクル可能な資材を使い、イベント終了後も使った廃材・資材は徳島県上勝町で再利用する。イートスペースにはビニールハウスの骨組みを活用。ランプシェードとベンチは、同S.C.で1日約860本回収されるペットボトルを再利用する。ポスターには紙の代替素材である石灰由来のサステイナブル素材「LIMEX」を使う。会場には、同町で使われている13品目45種類に分別する「ごみステーション」を再現し、ごみ問題を考える気づきとして展示する。
3月15日~4月19日の期間中、同プロジェクトのメンバーが二子玉川ライズの菜園で収穫したさつまいもを原料に、RISE & WINで醸造した二子玉川ライズS.C.オリジナル クラフトビールを一部物販、飲食店で限定販売する。同イベント会場で販売する量り売りは、マイグラス持参で100円引き、売り上げの3%を多摩川の環境保全活動を行っている「かわのまちアクション」に寄付する。ビールは限定販売のため無くなり次第終了。
「RISE&WINフードカートでは、オリジナル クラフトビールをはじめ、廃棄されることの多い野菜の切れ端などを使った「ゼロ・ウェイスト スープ」をはじめ、「自家製スモークベーコン」「ホットドッグプレート」など3Rの考えを形にしたメニューを用意する。
未来図ステージ「LIVE&PEACE~新しい種を見つけよう~」では、RISE & WIN CEO田中達也さん、No Plastic Japan主宰のノイハウス萌菜さんなどをゲストに招きトークセッションを行うほか、高原ゼミの学生が徳島県上勝町の取り組みを視察、体験した時に学び経験したことを反映した「女優紙芝居師こころx高原ゼミ~紙芝居x劇の新感覚ステージ!~」「マジカルごみリズム~ごみの音ってどんな音?~」などのステージイベントを展開する。
「me x riseワークショップ」では、「徳島県上勝町人」として親しまれている中村修さん考案の、物に頼らない遊びを体感する「ぬりぬり!仙人ダヨネさんのつくってあそぼ!」、上勝町のごみの分類数45をプリントしたユーズドTシャツにスタンプを押して自分だけのオリジナルTシャツを作る「ぺったんTシャツスタジオ」などを展開する。
同S.C.担当者は「当S.C.は3月19日で開業9周年を迎える。周年記念として行うイベントを楽しみながら、ごみを出さない未来を考え『ゼロ・ウェイスト』に関心を持つきっかけになれば」と話す。
開催時間は、20日=12時~19時、21日・22日=11~19時。3月22日まで。オリジナル クラフトビールは無くなり次第終了。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、実施内容が一部中止・変更になる可能性がある。詳細は公式サイトで確認できる。