世田谷区本庁舎等整備工事に伴い、区の都市整備領域などの7部が5月6日、東京都から借り受けた旧都立玉川高校を改修した「二子玉川分庁舎」(世田谷区玉川1)に移転し業務を開始した。
区民の生活を支える行政拠点であり、区民自治と協働・交流の拠点となる世田谷区本庁舎と世田谷区民会館は、建築後約60年が経過し、設備の老朽化や庁舎の狭隘化(きょうあいか)、災害対策機能、区民サービス面、地球環境への配慮、ユニバーサルデザインへの対応の遅れなどの問題を抱えていた。これらの課題を早期に解決するため、区は2016(平成28)年から基本構想の策定を開始。昨年3月に「本庁舎等整備実施設計概要」を取りまとめ、今年7月から工事着手、全体工事を3期に分け同一敷地で解体・建設を繰り返し、2027(令和9)年の完工を目指す。
新庁舎では、「区民自治と協働・交流の拠点としての庁舎」「区民の安全・安心を支える防災拠点となる庁舎」「すべての人に分かりやすく、利用しやすい、人にやさしい庁舎」「機能的・効率的て?柔軟性の高い庁舎」「環境と調和し環境負荷の少ない持続可能な庁舎」の5つを基本的方針として整備する。整備に当たっては、ふるさと納税のクラウドファンディングによる寄附も活用する。
「二子玉川分庁舎」に移転する該当部署は、「施設営繕担当部」「環境政策部」「都市整備政策部」「防災街づくり担当部」「みどり33推進担当部」「道路・交通計画部」「土木部」の7部24課で、約530人の職員が対象となる。二子玉川分庁舎では、2期工事竣工後の2025(令和7)年度頃までの執務を予定している。
世田谷区庁舎整備担当部庁舎管理担当課長の桐山徳幸さんは「本庁舎等整備は、災害に強く、すべての人が利用しやすい、環境と調和する庁舎を目指して進めている。区民会館ホールも改修し、区民交流スペースなどを新たに設置することにより、区民の交流と活動を支え、区民に親しまれる庁舎を目指していきたい。また新庁舎づくりの寄附での参加も呼びかけている」と話す。
開庁時間は8時30分~17時。