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上野毛に洋菓子店「Patisserie Kyohei Mikami」 フランス菓子と和モダン融合

「Patisserie Kyohei Mikami」外観

「Patisserie Kyohei Mikami」外観

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 洋菓子店「Patisserie Kyohei Mikami(パティスリー キョウヘイ ミカミ)」(世田谷区上野毛4、TEL 03-5491-5181)が瀬田中学校交差点近くにオープンして1カ月がたった。

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 運営会社「ATELIER KYOHEI(アトリエ キョウヘイ)」社長でグランドシェフの三上恭平さんは、八王子の「ペール・ノエル」で菓子製造の基礎を学び、「トシ ヨロイヅカ」でスーシェフを務めた後、スイーツ専門のコンサルタントとして活動。今回自身初となるブティックとして出店した。

 スイーツ業界のコンサルティング経験から、職人の労働環境改善の必要性を感じていたという三上さんは、機械化で生産効率を上げながら、いかにクオリティーを担保するかを追求しているという。「営業日数や価格帯の設定、商品数の絞り込みなど、従来のケーキ店の常識にとらわれない店づくりを目指す」と三上さん。

 「香りや食感、味を追求するために、さまざまな食材をペアリングさせ試作を繰り返しながら、今までの知識や経験を注ぎ込んで作品を作り上げている」とも。店には持ち帰れるアシェットデセール(皿盛りのデザート)をイメージしたという、フランス菓子に「和」の要素を取り入れたプチガトー(生菓子)や焼き菓子、パンなどを並べる。

 ショーケースに並ぶプチガトー(生菓子)は、「カジュアル」と「ハイブランド」の2ラインで構成する。カジュアルラインは、「ロシェ(シュークリーム)」「ウフ(プリン)」「テリーヌ フロマージュ(チーズケーキ)」「ガトーショコラ」(以上550円)など、誰もがなじみのある商品を5種類ほど用意する。

 ハイブランドは、黒ビールと日本酒で作ったメレンゲの土台に竹炭を練り込んだ熊本産和栗クリームを絞った黒いモンブラン「黒雛(くろひな)」(1,700円)、月夜をイメージしたというチョコレートとピスタチオムースを重ね合わせた「真夜(まや)」(1,500円)、小麦粉にこうじを加えることで、しっとりとして口の中でほどけるような食感が楽しめるという旬のフルーツを使ったショートケーキ「八重(やえ)」(2,000円)、隠し味に梅酒を使ったイチゴとマスカルポーネ、チョコレートのマリアージュが楽しめる「緋月(ひづき)」(1,600円)など、常時5種類を用意する。

 店内には、「従来の焼き菓子の要素である『甘み』『酸味』『塩味』に新たに『うまみ』というベクトルを増やしたいとの思いから、パン酵母やこうじを練り込んだ」(三上さん)という焼き菓子の詰め合わせ「匣菓子(はこがし)」のほか、「バゲット」(300円)、「パン・サレ」(350円)などのパンも取りそろえる。

 6月以降は、別室で完全予約制のアシェットデセールの販売も予定しているという。

 三上さんは「店内に並べている商品は、ケーキの枠から逸脱した自分のひらめきを表現したアート作品だと思っている。見た瞬間、味わった瞬間に心を揺さぶられるような驚きや感動を与えられる作品を提供していきたい。ケーキを買って帰るのではなく、アート作品を買って帰るという体験を楽しんでもらえたら」と自信を見せる。

 営業時間は13時~18時。月曜~木曜定休。

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