JRA(日本中央競馬会)が運営する馬事公苑(世田谷区上用賀2、TEL 03-3429-5101)で3月22日・24日、「第1回馬いろいろ体験&競馬教室」が開催された。
中山競馬場のゴンドラ(来賓室)でレース観戦・馬券が当たり喜ぶ参加者
1940(昭和15)年に開苑した同苑。東京ドーム4個分強(18ヘクタール)の敷地内に3つのアリーナ、厩舎(きゅうしゃ)、1周1100メートルの走路、馬の診療所、装蹄(そうてい)施設などを備えるほか、一般開放する日本庭園や自然林、お花畑、こども広場などがあり、四季折々の花や植物を楽しみながら馬に親しめる場として知られる。
同教室は同苑で年間を通じ開催されている馬事普及を目的とした一般向けイベントの一つ。「馬と馬術競技に対する理解を深めることで、より馬を好きになってもらう」ことを目的に2005年から開始。2日間の講座で、1日目に同苑の通常は立ち入り禁止区域内の施設で実際に馬に触れた後、2日目に競馬場へ赴き場内のゴンドラ(来賓室)でレースを観戦、同苑職員の指導を受けながら勝馬を予想する。今回は15人の募集枠に対し40人の応募があった。参加者は20~50代で14人中13人が女性だった。
24日の中山競馬場(千葉県船橋市)での「競馬教室」では、2日前に馬事公苑内インドアアリーナで「競争鞍」を付けた馬に「競走姿勢」で試乗した参加者たちからは、「まだ太ももが筋肉痛」との声も上がっていた。初めは競馬新聞の読み方が分からなかった参加者も、5レース目が終了するころには各出走馬の「前走レースデータ」を参考に「複勝かな」「ここは馬連で」などと話しながら自動発売機で勝馬投票券(馬券)を購入。参加者の払戻金の最高額は、100円の「馬連」馬券1枚の購入に対し4万8,400円だった。観戦終了後は場内のバックヤードツアーでパドックや検量室などを見学した。
宇都宮から参加した鈴木美奈さんは「敷居が高いと感じていたが、実際に触れてみると馬は感情が豊かで心が通じ合うと思った。騎乗後は馬とのスキンシップやコミュニケーションをためらいなく取れるようになった」と話す。
開苑時間は、3月~10月=9時~17時、11月~2月=9時~16時。次回開催の問い合わせと申し込みは同苑総務課へ。