世田谷・用賀商店街のマスコットキャラクターを務める「よっきー」が6月10日から約1週間、「シースルー アドカー」と呼ばれる宣伝カーに乗車し都内各所を巡回、「僕たちはゆるくなんかない!宣言」PR活動を行っている。
2010年11月より同商店街の広報部長役を担うよっきーは、江戸時代末期(推定)のころから用賀に在住する「おさる」の男の子。昨年3月には世田谷区の商業と観光振興を目的に特別住民票を受けている。よっきーは同商店街からも「多くの人に用賀の街を好きになってもらうように一生懸命働く」という「辞令」を授かっており、「まちにウキウキとラッキーもたらすことで、いつか『福の神』の仲間に入れてもらうことが目標」。
今回のPR活動のミッションは「僕たち、ほんとはゆるくないんだよ宣言」の提唱。同商店街振興組合理事で「用賀まちづくり」(用賀4)社長の杉本浩一さんは、その意図について「ゆるキャラブームの昨今、街に福をもたらすために働く『縁起者』の存在は『ゆる』くなんかないということを訴えて、他のキャラクターたちとの共感を求めたい」と話す。
よっきーが用賀の街を飛び出して都内巡回のために搭乗するのは「シースルー アドカー」。世田谷区鎌田の屋外広告業を展開する「小池エンタープライズ」(鎌田4)が2009年に開発した「走るイベント展示スペース・ショーウインドー」で、トラック車両の透過性のあるボディー内に商品などを設置・展示し、道路使用許可などを取得して音声放送も行いながら宣伝走行するもの。1983(昭和58)年の創業以来、同地で営業を続ける同社が地域貢献活動の一環として、区内複数の商店街などへ実験走行を兼ねた同車両の利用を呼び掛けたところ、用賀商店街が名乗りを上げてタイアップが実現した。
用賀近隣に在住の同社の小池隆輔社長は「よっきーのことは夏祭りの時から知っていた」と話す。今回のPR走行には助手席で随行しており、街の人々の反応について「これまでに手掛けた事案の中でも最大級で、老若男女を問わず手応えがある」とその効果を調査・分析する。
巡回は10日=用賀、三軒茶屋、自由が丘、二子玉川、11日=銀座、日本橋、秋葉原、神保町。12日=渋谷、新宿、池袋、13日=恵比寿、六本木、赤坂、表参道の予定。巡回時間の詳細と今後のスケジュールについては未定。