8月17日に同時開催された世田谷区主催「第35回たまがわ花火大会」(上流)と川崎市主催「第72回川崎市制記念多摩川花火大会」(下流)の来場者数が世田谷側37万6000人、川崎側28万人の計65万6000人であることが明らかになった。
同地での花火大会は1994年以降、二子玉川駅付近の二子橋を基点に世田谷区側と川崎市側で同時開催されおり、昨年の来場者数は世田谷区=36万6000人、川崎市=21万2000人の計57万8000人で、今年は7万8000人の大幅増となった。
増加の最大の要因は、川崎市が4月に開園された「世田谷区立二子玉川公園」(玉川1)内に「上野毛会場」を新設したこと。同市の花火打ち上げ場所は同公園南正面の多摩川中州にあたるため、花火大会当日の同地周辺の管理は同市が行うこととなっている。同市によると、今回来場者28万人のうち約6万人が同公園エリアで計測された。同公園内の眺望広場に開設した有料観覧席約700席も完売。当日、同園内は安全確保と環境保全のため施設使用について一部のエリアを除き制限されており、7月末にオープンした「スターバックスコーヒー 二子玉川公園店」も休業していた。
一方の世田谷区主催の「たまがわ花火大会」も変わらず盛況。もともとは地元団体主導で灯籠流しや盆踊りなどを企画する夏の行事だったが次第に観客が増加。当初は財源の多くを世田谷区が担う中で、さまざまな取り組みを実施しながら区民参加型のイベントに成長した。2007年から有料協賛席制の導入と区内の法人や地元商店街、自治会やおやじの会などが参加する夜店の出店制、会場内に置かれた協賛金の募金箱の設置など、「自分が直接参加している実感」のある珍しい花火大会として知られるように。「テーブル席」(3万円)、「シート席」(1万2,000円)、「大型シート席」(3万円)などいずれも全席が完売した。
「区民参加型花火大会」を象徴し、花火大会翌日の河川敷周辺一斉清掃活動「多摩川クリーン作戦」も開催。近隣小中学校へも同活動への参加を募るチラシが配布され、幅広い年齢層からの参加があり、現在は1000人を超える規模となっている。