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地域風景資産・駒沢給水塔のガイドツアー、地域ボランティア団体が主催

駒沢給水所・双子の給水塔(画像提供:駒沢給水塔風景資産保存会)

駒沢給水所・双子の給水塔(画像提供:駒沢給水塔風景資産保存会)

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 駒沢給水所(世田谷区弦巻2)で10月1日、普段は一般開放していない所内を巡り配水塔・配水ポンプ所を見学するガイドツアーが開かれる。主催は駒沢給水塔風景資産保存会(通称「コマQ」)。

駒沢給水塔と記念碑(画像提供:駒沢給水塔風景資産保存会)

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 同施設は東京都水道局浄水部浄水課が管理する給水施設で、完成は1923(大正12)年。明治末期から大正初期にかけて、特に人口増加の著しい東京府豊玉郡渋谷町(現・渋谷区)住民の安全な飲料水の供給のため、同町営上水道敷設事業として創設された。

 世田谷区内では最高地に近い同地は標高が約46メートルあり、最高地標高が約36メートルの渋谷町との標高差を利用して自然流下で配水を行う仕組み。多摩川から取水し砧村(現・同区鎌田)に浄水所を設けて清潔な水を作り、送水ポンプの力で駒沢給水所に設置した給水塔に押し上げた後、自然重力で渋谷町へ送水した。

 所内2基の給水塔は、当時の東京市の水道事業推進の重鎮と呼ばれた東京帝国大学の中島鋭治博士が設計。高さ30メートルの塔屋には王冠を連想させる装飾電球が付けられ、軽やかな特徴ある「トラス橋」で両塔が結ばれている。その独特な設計が「丘上のクラウン」と呼ばれ、昭和の名建造物として地域の人々に愛され続けた由縁。1999年以降給水機能を停止しているが、震災時に飲料水を供給する「応急施設」として約3000トンの水を配水池と2基の塔に貯留し、3日間で順次一定量の入れ替え操作をしている。

 同ツアーを主催する「コマQ」は2002年9月、「給水塔の隣接地域に昔から住んでいて給水塔に関心を持つ人々」約20人が中心となって発足。現在の会員数は約360人で、同ツアーの開催以外にも地元を中心としたさまざまなイベントへ参加し同施設のPR活動を行うほか、近代建築遺産・産業遺産としての調査研究や年に4回会報「双塔」を発行している。

 詳細はホームページで確認できる。ツアー申し込み締め切りは9月28日13時。

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