首都高速道路用賀出入り口近くに本社を置く「レリアン」（世田谷区瀬田5）は3月4日、玉川高島屋S・C館1階にセレクトショップ「NEMIKA（ネミカ）」をオープンした。

同店の内観

　1968（昭和43）年創業の同社は、「レリアン」「キャラ・オ・クルス」「アン レクレ」を主力ブランドとし、婦人既製服の小売りで全国に約350店舗を展開する。アパレルメーカーではなく、同社企画部門と外部協力会社であるメーカー約30社と共に商品開発を行っている。同社の各サイズ専任のフィッターが素材の肌触りから袖さばきまで気になる箇所を徹底して直した上で商品を発注し、「ホテル以上のホスピタリティ」という接客理念に基づき、同社の各店舗で販売するスタイル。1988（昭和63）年、創立記念事業として現在の地に本社ビルを建築し、新宿より移転した。

　同社が「最重要プロジェクト」（嶋田尚起総務部長）と評する新コンセプトストア「ネミカ」は、これまで同社が45年にわたり培ってきた歴史「根」と現在「実」、未来に向けて咲かせる「花」を意味するという。

　ブランドディレクションは、スープ専門店「スープストックトーキョー」やセレクトリサイクルショップ「PASS THE BATON」などを手掛ける「スマイルズ」の遠山正道さん、空間デザインはアーティストの名和晃平さんがディレクターを務める「SANDWICH」、アートディレクションは「KIGI」の植原亮輔さん、渡邊良重さんが担当。ファッションだけでなくライフスタイルやカルチャーを提案する。

　昨年10月に広尾プラザ1階に1号店を開いたのに続き、同店で2店舗目となる。同社の「お膝元」でもあり「上質なもの、本質を知る女性が多く集まる」二子玉川で、これまで「レリアン」だった店舗を同ブランドへ業態変更し、「レリアンのDNAを最大限に継承」し再発進した形。商品構成はインポートを中心としたセレクト商品50％とオリジナル商品50％。「ランバン」「ジェイソンウー」「モンクレール」など、「広尾店より若干カジュアルな品ぞろえ」と嶋田さん。

　店内には、同社が1975（昭和50）年から手掛けるバラの専門店「ローズ・ギャラリー」のバラやプリザードフラワーを展示。嶋田さんは「日常の中でバラを庭園や絵画のように鑑賞できるライフスタイルを提案する」と意図を明かす。

　営業時間は10時～21時。