岡本民家園に大正・昭和初期の7段ひな飾り-羽子板の展示も

大正時代のおひなさま

大正時代のおひなさま

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 世田谷区立岡本公園民家園(世田谷区岡本2、TEL 03-3709-6959)内の「旧長崎家住宅主屋」で2月18日から、大正時代と昭和初期のひな人形が展示される。

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 同園は1980(昭和55)年に開園。園内では「七夕まつり」「十五夜の月見団子づくり」など四季折々の年中行事に加え、「わら草履作り教室」「紙すき教室」といった民家園教室や、昔の農村で行われていた行事を再現した「民間暦」を開催している。

 園内にある「旧長崎家住宅主屋」は同区指定有形文化財第1号。延べ床面積約30坪の「喰(く)い違い四ツ間取り形式」と呼ばれる同建物は、「江戸時代中期18世紀末頃に建てられたと推定」され、「江戸時代の世田谷の農民や庶民の生活を体験できる施設」として復元されたもの。もともと同区瀬田2丁目にあった。

 今回展示されるひな人形は大正時代(15体)と昭和初期(16体)のもの。同区文化財資料調査員の関悦子さんは「元の持ち主は不明だが、いずれも世田谷区民から寄贈された」と話す。飾り付け作業は16日午前、シルバー人材センターから派遣されている同園スタッフら7人で行った。それぞれ7段飾りに設置し、時代による男びなと女びなの並びや人形のサイズ、表情の違いが確認できる。25日からは、ひし餅、貝のお吸い物、ちらしずしなどのお供えをする。

 今年は昭和初期ごろの羽子板9枚も併せて展示。通常は次大夫堀公園民家園(喜多見5)に所蔵しているもの。「邪気や悪い物を『はね(羽根)のける』ことから福をもたらすとされ、特に女の子のお守りとして初正月や初節句に祖父母や親せき、仲人から贈る習わしがあった」など、羽子板の由来や図柄の解説もある。

 開園時間は9時30分~16時30分。月曜定休(月曜が祝日の場合は翌日)。3月3日まで。

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