桜新町の長谷川町子美術館(世田谷区桜新町1、TEL 03-3701-8766)で現在、企画展「アニメサザエさん展 “ようこそ”サザエさんの住む街 あさひが丘に!」が開催されている。
同館は1985(昭和60)年に漫画「サザエさん」の作家・長谷川町子さんが収集した美術品の公開を目的に開館。484平方メートルの敷地内に赤れんがを外壁にした「折り紙細工を思わせる造り」の鉄筋コンクリート2階建て。年に4~5回、ルノアール、シャガール、横山大観などの収蔵作品、長谷川さんの漫画原画や愛用品、写真資料など季節やテーマに合わせ展示している。
今年で27回目を迎え、「大人も子どもも楽しめる」夏休み恒例の同展。期間中の平均来館者は2万人を超える。1946(昭和21)年に西日本新聞で連載を開始し、昨年生誕65周年を迎えた漫画「サザエさん」。今年3月25日には桜新町商店街内4カ所にサザエさん一家7人の銅像12体が設置されたこともあり、今回は同作品の舞台となった同商店街(作品内では「あさひが丘商店街」)と一家の関わりをテーマに展示を構成した。来館者には同商店街内の「サザエさん銅像マップ」を配布し、館内には各像を10分の1に縮小した模型も展示する。
同館2階の「花沢不動産あさひが丘分譲」コーナーでは、「分譲」を申し込むと3センチ大の家をミニチュアの街へ建てることができ、土地の「権利証」をもらえる。ほかに「福引き抽選会」「魚屋さん買い物ゲーム」やテレビ番組内でおなじみ「ジャンケン大会」(日曜・祝日のみ、1日2回開催)などの企画を館内各所で展開。景品で希少なセル画やオリジナルグッズを進呈する。19日には同作アニメ版の制作会社エイケン(荒川区)による「アニメサザエさんができるまで」の講演が開かれる(14時~、当日先着30人)。
川口淳二同館長は「今年は銅像の建立と波平さん像の『植毛式』などもあり多くの方から励ましや心配の声を頂いた。5月27日には福岡市早良区にもサザエさん通りが誕生し、支えてくださる全国のファンの方々に喜んでもらうことを第一に(同展を)企画した」と話す。
開催時間は10時~17時30分。月曜休館(8月13日は開館)。料金は、一般600円、大高生500円、中小生400円。9月9日まで。