成城大学(世田谷区成城6、 03-3482-1092)が11月22日から、創立100周年と文芸学部創設60周年を記念して一般公開講座「成城と本格推理小説」を開く。
本格推理小説の大家・横溝正史ゆかりの地でもあり、多くの推理小説の舞台となっている成城。「支那扇の女」(横溝正史)、「御手洗潔のダンス」「網走発遥かなり」(島田荘司)、「迷路館の殺人」「緋色の囁き」(綾辻行人)ほか、多くの作品に登場している。
同講座では、現代の「本格推理小説の大家」と評される島田荘司さん監修のもと、「館(やかた)シリーズ」でも知られる作家・綾辻行人さんや映画「幻肢」(島田荘司原作)の監督・藤井道人さんらを招き、全3回(第1回=11月22日、第2回=12月6日、第3回=12月13日)の連続講座で、本格推理小説についての講演や、同校法学部教授の太田晋さん、文芸学部准教授の佐藤光重さんとの座談会を行う。講演終了後にはサイン会も行う(第2回を除く)。
佐藤さんは「島田さんと綾辻さんという、本格ミステリー作家2人がそろうことはめったに無い貴重な機会」と話し、1997年に角川書店から刊行された「本格ミステリー館」書上で激論を交わした2人が「現在の本格推理小説についてどのように考えているかにも注目している」。
登壇者と成城との関係について、佐藤さんは「島田さんも若いころ、和泉多摩川に住み成城を散歩していた。綾辻さんと島田さんの出会いも成城の喫茶店アルプス」と明かす。成城をきっかけに2人が再び集う同講座について「地元の方はもちろん、全国のミステリーファンや地域や世代を超えた多くの方にこの機会に成城の街へ足を運んでいただきたい」と参加を呼び掛ける。
同校の最寄り駅である小田急線成城学園前駅の駅ビル「成城コルティ」(成城6)内の三省堂書店では現在、推理小説コーナーにおいて同講座と連動した特設展示コーナーを開設し、島田さん・綾辻さんの著作を紹介している。12月13日まで。
14時30分開場、15時開演。入場無料。「成城学園100周年記念サイト」参照の上、往復はがきで申し込む。締め切りは11月13日(当日必着)。