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二子玉川ライズで森田雄三さん演出の演劇「モーレツ社員と怒るその妻」

「ささやかな稽古」の様子

「ささやかな稽古」の様子

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 二子玉川ライズ・オフィス棟内「カタリストBA」(世田谷区玉川2)で12月14日、演出家の森田雄三さんが手掛ける演劇「モーレツ社員と怒るその妻」が開かれる。主催は「NPO法人ら・ら・ら」(野毛2)。

コミュニティーカフェ「楽ちん堂」外観

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 2007年設立の同NPOは、俳優ではない一般人と一緒に芝居を作る演劇ワークショップや舞台制作・興業事業を行う「ムノーズ」、イベントの開催や児童預かりプログラムを行う「楽ちん堂」カフェ、中高生を主な対象とした放課後デイサービスなどを行う「イクツアルポック」を手掛ける。いずれも野毛2丁目の多摩川近くにある稽古場兼住宅を改造したスペースを拠点としている。

 同所での活動を始めたのは「演出家森田さんのイッセー尾形ができるまで」や「まだ見ぬさゆり」と題した歌手の石川さゆりさんのコンサートなどの演出で知られる森田雄三さんと、妻でプロデューサーの清子さん。「自然豊かな野毛の地で子育てをしたい」と同所へ住み始め、40年にわたり地域密着で俳優のイッセー尾形さんと芝居を作り続け演劇文化を発信してきた。

 森田さんがイッセー尾形さんとの芝居で数多く題材にしたのは「暇を持て余すバーテンダーや部長の家に接待に行くサラリーマンなど、特別ではない『フツーの人』たち」。「フツーの人たち」が必死に日常を生きる様子を「本当の『フツーの人』が演じたらどんなにすてきだろう」と、実際の職業や立場にとらわれずに参加できる「森田雄三演劇ワークショップ」を全国各地で開始した。

 今回、二子玉川ライズ・オフィス棟内の集会スペースを舞台とする演劇に出演するのは、コミュニティーカフェ「楽ちん堂」で行われている演劇ワークショップ「ささやかな稽古」の参加者12人。同ワークショップは、昨年度「公益信託世田谷まちづくりファンド」の「区民主体のまちづくり拠点整備」の助成事業として認定された同カフェで、毎週日曜15時から開かれている。「企業で働く人々と、子育てをしているお母さんたち。2つのグループが一緒にお茶を飲みながら稽古が始まり、気がついたらお芝居が出来上がっていた」と森田さん。「現実に起こったら悲劇だが芝居にすると笑える、そんな喜劇を現役の企業人と子連れ主婦が演じる作品になった」と明かす。

 「芝居は生もの」と森田さん。多業種の企業で構成される「クリエイティブ・シティ・コンソーシアム」と、クリエーターのシェアオフィス「co-lab」を包括する「たくさんの会社員が集うこのスペースで公演を行うことに意味がある」と話し、「多くの人が普段働く場で体験している日常を、芝居を通して客観的に見ることで自らの現実と比べて何かを感じてもらえるのでは」と来場を呼び掛ける。芝居後の「感想会と称する観客と一緒に行う『ダメ出し会』も見どころ」とも。

 開演時間は16時(開場は30分前)。料金は自由席2,000円。

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