世田谷・岡本の松本記念音楽迎賓館(岡本2)は4月26日、同館の庭園を起点に周辺の国分寺崖線の斜面林をフィールドとした「みどりの講座」を開講する。
同講座は同館が2011年4月に「音楽の振興に加え、地域社会に対して環境保全の側面から地域に貢献する」ことを目的とした「公益財団法人音楽鑑賞振興財団」となったことをきっかけに始まった。
同館周辺や多摩川の河川敷を主な活動フィールドに体験学習・環境学習を企画運営するNPO「せたがや水辺デザインネットワーク」(鎌田1)と「森林再生システム」(岡本2)の協力を得て、同館庭園だけでなく岡本八幡神社、静嘉堂文庫、瀬田4丁目広場といった周辺の世田谷の森と湧き水の仕組みなど自然環境や風景資産について学ぶことができる。本年度は春と冬の全2回開く。
春の講座は、松本記念音楽迎賓館とその周辺を散策しながらの「春の草花観察」がテーマ。「よく見掛けるけれど名前が分からない」といった春の草花について、同行する植物の専門家の解説を聞きながら岡本地域の植物について学ぶ。
プログラムは、「岡本八幡神社・岡本ホタル園見学」「湧水の川、丸子川の観察」「瀬田四丁目広場の森と湧き水見学」「玉川病院下の国分寺崖線の森見学」「松本記念音楽迎賓館の庭園見学」。散策後には採取した春の草花を押し花にした栞(しおり)を作る。
今回、初の試みとして昼食時に参加者へ「春の手作り弁当」(竹の子ご飯と豆ご飯のおにぎり、とり天、ごぼう天、卵焼き、きゃらぶきなど)を提供する。調理担当の「せたがや水辺デザインネットワーク」の村上ゆかさんは、同食のコンセプトについて「どうぞのご飯」と話す。「一緒に遊んでおなかがすいたら、普通の家庭で普通に作ったようなご飯を『よかったら食べていく?』と出すような、そして皆が笑顔になれたら、というイメージ」という。
開講時間は10時~14時。参加無料。各回定員約20人(小学3年生以上)。小雨決行。