在来魚「マルタウグイ」の産卵環境づくりを行うイベント「かわのまちアクション2019 マルタウグイ産卵環境づくり」が3月3日、多摩川の水辺で開催される。主催はまちづくり団体「二子玉川エリアマネジメンツ」。
多摩川を代表する在来魚であるマルタウグイは、毎年春になると東京湾から一斉に遡上(そじょう)し、川底の石の隙間に卵を産み付ける。当日は、「せたがや水辺デザインネットワーク」の協力と、地域で長く河川の環境整備してきた人々の指導を得ながら「卵のすみか」ともいえる産卵環境をつくる。
河川の安全な利用とともに、水辺環境の向上と利活用について提案・実践することを目的に展開する「二子玉川エリアマネジメンツ」の公益還元活動「かわのまちアクション」のプログラムの一つで、今回で4回目を迎える。
作業では膝より下の深さの川の中に入り、大きな石で川の流れに落差をつける「カマ」を作り、板で川底をかき回し泥や藻を洗い落として、産卵床(さんらんしょう)をつくる。イベントでは、小学生以上の子どもたちの参加を歓迎しており、ライフジャケットも用意する。小学生以下の子どもたちは岸辺で石を拾うなどの作業もあり、入水せずに参加することも可能だという。昨年は約80人の子どもたちが参加した。
当日は、午前中に産卵環境づくりの作業をした後、「せたがや水辺の楽校」の原っぱへ移動し、参加者全員で「水辺ごはん会」を開き、昼食をとる。参加者が炊き出しを囲んで食事をしながら、川との安全な付き合い方を一緒に考えるほか、魚の生態など川に関することについて語り合うという。
参加者には、公益財団法人日野自動車グリーンファンド2017年度助成事業で作成したオリジナルのガイドブック「マルタウグイの産卵環境づくり」を進呈する。
同イベントの担当内野洋介さんは、「誰もが多摩川のことをよく知り、二子玉川の水辺を安全に楽しめるようになればという願いを込めて毎年このイベントを開催している。今年は多摩川の魚や環境について学べるガイドブックも用意しているので、気軽に参加していただければ」と話す。
開催時間は10時~14時。集合場所は兵庫島公園内にある兵庫橋前。参加無料。専用サイトで要事前申し込み。雨天中止。