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世田谷・五島美術館で国宝「源氏物語絵巻」4K映像を上映

国宝 源氏物語絵巻 鈴虫二 平安時代・12世紀 五島美術館蔵

国宝 源氏物語絵巻 鈴虫二 平安時代・12世紀 五島美術館蔵

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 国宝「源氏物語絵巻」4K映像の上映が2月23日から、五島美術館(世田谷区上野毛3)の本館ロビーで行われている。

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 東京急行電鉄の初代会長・五島慶太が半生をかけて収集した古写経をはじめとする日本・東洋の古美術品を収蔵・展示する同館。国宝5点、重要文化財50点を含む美術品約5000点を収蔵する。約6000坪の敷地には吉田五十八(よしだいそや)設計の本館、庭園と散策路、明治時代に建てられた茶室「古経楼」(こきょうろう)や立礼席「冨士見亭」などがある。

 同館は、紫式部が書いた「源氏物語」を絵巻にした国宝「源氏物語絵巻」のうち4場面を収蔵。平安時代に作られた現存する日本最古の絵巻物であるため、文化財保護の観点から1年に10日間程度しか展示・公開することができず、海外を含む遠来の入館者に鑑賞してもらう機会が少ないことが長年の課題だったという。この課題を解決するため、入館者がいつでも鑑賞できる一つの手段として今回映像を制作した。

 16分の映像には、吉川美代子さんによるナレーションで、同館が収蔵する「鈴虫一」「鈴虫二」「夕霧」「御法」の4場面の「絵」と「詞書」の解説をはじめ、復元模写を中心に活躍している日本画家・加藤純子さんによる「復元模写」も併せて収録。国宝と比較しながら鑑賞することができる内容となっている。4Kなどの映像技術を活用し、絵巻を精細な映像で撮影。細部も大きくクローズアップし、肉眼で見る以上の精度で楽しめる高精細・高画質の映像を実現した。

 同館担当者は「開館日には常時上映しているので、ご来館の際にはぜひご鑑賞いただきたい。4月27日から5月6日まで、国宝『源氏物語絵巻』も特別展示予定なので、こちらもご覧いただければ」と話す。
 上映時間は10時~16時50分。開館時間は10時~17時(入館受付は30分前まで)。月曜(祝休日の場合は開館、翌平日休館)、展示替期間休館。入館料は、一般=1,000円、高・大学生=700円、中学生以下無料。

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